吉田市長5期目就任に伴う訓示を行いました(令和4年2月7日)

更新日:2022年02月07日

市長就任訓示を述べている吉田市長の写真

皆さんおはようございます。このたび執行された市長選挙において、市民の皆さまの信任を頂き、引き続き市政を担うこととなりました。コロナ禍で行われた前例のない選挙でしたが、投票率47.99%、得票数23,616票、得票率約78%という今回の結果を、これまでの取り組みへの評価、現市政に対する期待の表れと受け止めております。また同時に一定の批判票が出たことを謙虚に受け止めたいと思います。以上、課せられた使命の大きさと責任の重さに、改めて身の引き締まる思いです。
われわれを取り巻く環境は、社会の少子化・高齢化や自然災害への対応など従来からの課題に加え、新たな感染症や世界的な気候変動への対応も求められています。目まぐるしい時代の変化に適応しながらも、何が大切かを常に検証しつつ前進しなければならず、市政の停滞は許されません。
今般、私は「支えあいとチャレンジ」という二つのテーマを掲げ、市長選挙に臨みました。誰かの支えがあって生きている、もっと言えば、生かされている自分を、自分だけでなく支えてくれる人のために、さらに世のため後のために、最大限に活かす、チャレンジする、という意味です。人も、自治体も、支えあいとチャレンジの両方があって、よりよく生きられるし、よりよい発展がある、私はそう確信しております。
今回、その支えあいとチャレンジを推進するまちづくりのビジョンとして、5つを掲げました。それは1.「誰一人取り残さないまちづくり」、2.「持続可能な"後のため"のまちづくり」、3.「賑わいを呼び込むまちづくり」、4.「デジタル社会を見すえたまちづくり」5.「コロナに負けないまちづくり(Afterコロナを見すえて)」です。そしてこの5つのビジョンごとに具体的な政策や方向性を発表しました。これらは、市のホームページ上に「市長の政策」として公開します。You Tubeでもご覧いただけます。ぜひ職員の皆さん全員にもご一読またご覧いただきたいです。それでは以下、かいつまんでそれぞれのビジョンに込めた私の思いについてお話しします。
まず、ビジョン1.誰一人取り残さないまちづくりについて、キーワードは「まるごと」そして「安全と安心」です。要介護者、障害者、認知症の方、生活困窮者等を対象にした福祉政策を引き続き推進して参りましょう。8050問題やヤングケアラー、孤立・孤独など、複合的な課題を抱えるご家庭や、制度のはざまで困っている方々をまるごと支援するための政策が必要です。福祉総合相談窓口を開設し、ぜひその内容を充実させましょう。また、国におけるこども家庭庁創設など、こども基点の政策推進の機運が高まる中、本市においても例えば、貧困家庭のお子さんへの教育支援、これを更に推進し、一方これまで見過ごされがちだった両親離婚後のお子さんの環境や、あるいは幼児教育のあり方などにも、しっかり目を向けるべき時期が来ていると考えます。さらに、免許返納後の高齢者の方々の移動手段の確保や買い物支援。さらには誰一人取り残さない防災、防犯、交通安全、都市環境の整備等、安全と安心のまちづくりを、着実に推進して参りましょう。
続いてビジョン2.持続可能な「後のため」のまちづくりについて、キーワードは「より良き未来への投資」そして「多様な協働」です。人口の社会増を維持し、本庄市の求心力をさらに高めましょう。子供の日々のチャレンジにしっかり寄与できる小中学校教育の推進。そして市民協働については、市民の生きがいや企業の利益にもつなげられるような仕組みを作りましょう。また、SDGsの推進。そして持続可能な本庄農業そして林業の振興。早稲田大学等の知の拠点との連携も大切です。そして国道17号本庄道路、県道花園本庄線の整備促進、さらには国道254、462バイパス構想、市道無電柱化の検討、これらも進めましょう。また、将来にわたる市民の財産の適正運用と健全財政の観点から、道路・橋梁・上下水道の適切な維持管理を図り、さらに公共施設の今後のあり方の適正化に向け、その再配置計画の見直しを市民の皆さまと共に着実に進めて参りましょう。
続いてビジョン3.賑わいを呼び込むまちづくりについて、キーワードは人の集まり、つながり、人を活かすこと、そして人の笑顔と力です。長年の懸案だった本庄駅北口周辺整備計画の具現化と、合わせて立地適正化計画による市内3市街地の都市機能強化、居住誘導を図りましょう。公園の魅力づくりや、後発組だからこそ時代を先駆けるような道の駅整備に向けた動きを始動させましょう。産業振興条例により各産業の担い手、事業者の皆さまをまちづくりの原動力として位置づけ、活力のある本庄市を創りましょう。近年まちなかで起きている空き店舗活用、商店会マーケットや各種マルシェなどの更なる展開を図りましょう。また人間にとって大切な文化芸術活動については、市民の活動を支援しつつ、お子さんはじめ皆さんに、よりレベルの高いものに触れる、そんな本物志向を高めましょう。スポーツインフラの充実、パラリンピックの感動を継続し、各種障害者スポーツ、そして市民一人1スポーツを推進しましょう。高校生の感性を活かしたシティプロモーションを推進し、定住、交流人口の更なる増大を図って参りましょう。
続いてビジョン4.デジタル社会を見すえたまちづくり、キーワードは多様な幸せの実現、みんなのためのデジタル化です。児童生徒への一人1台タブレットの導入の成果をみんなが享受し、今後とも明日また行きたい学校に資するハードソフト両面の環境整備。また行政DXを進めるとともに、市民の利便性向上のため各種申請はオンラインで。さらにすべての市民の皆さまがICT化の恩恵を受けられるよう、引き続きご高齢の方へのスマホ、タブレット教室を推進しつつ、障害者や外国人の方の情報格差も是正しましょう。さらに、テレワーク時代に地理的優位性を持つ本庄市、自動運転やドローンの研究、実証実験のフィールドにもなれる本庄市です。スーパーシティ構想など国、県の自治体支援も活用し、新たなまちづくりを発想して、その展開を図って参りましょう。
最後にビジョン5.コロナに負けないまちづくり(afterコロナを見すえて)ですが、キーワードはどんな時代でも感動、生きがい、心のつながりを、です。ここのくだりは少し長くなりますのでご理解ください。一昨日の発表では新たな陽性確認129例と、新型コロナの第6波感染が急増する事態となっています。市民の皆さまに改めて感染予防を呼び掛けつつ、粛々とワクチン第3回目の接種を推進しましょう。本日は自分もこの後、モデルナワクチンを打ち、交互接種に対する市民の不安を払拭すべくケーブルテレビ等でお知らせし、合わせて感染防止を防災行政無線でも呼びかけます。
このようにコロナ対策を行う一方、しかし行政としてやるべきことをしっかりと進めねばなりません。まずはコロナ禍の中でも各種の保健事業をしっかり推進しましょう。そしてこんな時代だからこそ、支えあいが必要です。このコロナ禍において、多くの善意が市や社協に寄せられ、本庄市のコミュニティの力を改めて感じることが出来ました。アフターコロナの暁には、自治会あるいは小さなコミュニティ単位で、改めて人と人とのつながりを回復し、その輪をさらに広げる、そんな地域ぐるみの支えあい事業を応援して参りたいです。
そして支えあいと共に大切なのはチャレンジです。デジタル社会の到来やテレワークの広がり、様々な新しい生活ニーズ、生活スタイルが生まれる中、アフターコロナを見すえてまさに様々に「チャレンジする」ことを提唱します。まずは市民の皆さまの就業について。例えば、本庄市は創業支援については実績があります。今後も多様な働き方、創業そして副業支援も推進して参りましょう。
アフターコロナを見すえた観光振興策もさらに推進しましょう。児玉南部地域をはじめ、まちなかも、食と農も、本庄市はまだまだ磨けば光る資源がたくさんあります。また交通結節点の利便性については、今後とも道路、鉄道、さらには将来を見すえた空の交通、ドローンや空飛ぶ自動車も視野に入れる、最近では群馬南部の有志から空港設置について検討しませんか、との話もあります。今後ともそのような様々な可能性を見すえチャレンジし、交通の利便性の維持またその向上に努めましょう。
コロナで途絶えていた対外的交流についても、今までの交流実績からアフターコロナの暁には、引き続きトルコの障害者スポーツ団体、またコロナ前に、はにぽんがイベントに出向いていた台湾台南市との交流も強化して参りたいと考えます。ふるさと納税事業も大いに市のPRまた実質的収益に資するようチャレンジしましょう。
そしてチャレンジは万人に開かれたものです。年齢に関係なく、また障害のあるなしに関わらず、誰もが志をもって頑張れる社会、これはまさに塙保己一の生き方そのものだと思います。生涯学習やスポーツなど、市民の旺盛な活動の再開に向けて様々な準備をして参りましょう。
人間一人一人の違った個性を活かし、多様性を認め合う寛容な心によって、その社会はより良いものになると私は考えます。実は選挙の準備をしている時に、ダイバシティ本庄という言葉が頭に浮かびました。ダイバシティとは多様性。この場合のシティはsityです。が、あえてダイバを大きな場や大きな庭と書き、そうとらえ、都市のcityともかけて、どんな方でも千客万来、多様性を活かして支えあいとチャレンジが出来る都市という造語の「ダイバシティ本庄」も良いかなと思いました。本庄市は過去からそうであったし、これからもそうありたいです。
このようなことを念頭に置きつつ、職員の皆さんと共に、今後とも組織、意識改革につき不断の努力を重ねつつ、市民の皆さまとの協働により、支えあいとチャレンジのまちづくりを、しっかり進めてまいりたい、これがコロナに負けないまちづくり、アフターコロナを見すえての自身の決意でもあります。
以上、新たな4年間、市民にお約束した政策の一つ一つを丁寧に、そして魂を込めて取り組んで参る所存です。支えあいとチャレンジの推進において、日本のみならず世界をリードする本庄市を目指して参りましょう。
最後になりますが、引き続き「信頼・公正・実行力」の信条を胸に、原点、初心に返って気持ち新たに市政進展に邁進しますので、職員皆さんの変わらぬご理解とご協力をお願いし、以上、就任にあたっての訓示、挨拶といたします。皆さん、お互いに健康には充分留意して、これからもどうぞよろしくお願いします。

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