「年頭の訓示」(平成25年1月分)

更新日:2020年10月01日

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
年末年始、それぞれ充実した休日を過ごされたかと思います。1月1日恒例の元旦マラソンでは、多くの職員のみなさんと共に私も走りました。昨年を大きく上回る700人近い市民のみなさんが参加されました。
今日から仕事始めです。新鮮な気分でスタートしましょう。
年頭に当たり、まず内外情勢、次に本庄市の展望と課題、そしてみなさんに贈る今年心がけていただきたい言葉、の3点をお話しします。
まず1点目は内外情勢について、特に新政権発足の話題に絞ります。
昨年末の総選挙で自民党が大勝し、安倍新内閣は経済再生を唱え、景気回復への期待感が膨らむ新年となりました。とはいえ我が国は依然として内憂外患、課題山積です。新内閣にはぜひとも将来にわたる持続可能な国家経営への展望を拓いていただきたく、心から期待するものです。
新政権の下、大型の補正予算を皮切りに新しい政策がスタートします。積極経済政策は財政規律の面から問題である、との懸念の声も聞かれます。しかし、経済成長なくして財政の立て直しや社会保障費増大への対応という大きな課題の解決は出来ない、という声もあります。いずれにしても、制度面や財政面で地方自治体にも大きなインパクトのある、新しい政策が打ち出されるのは確実です。
2点目は、本庄市の展望と課題です。これまでの努力により、新年度から総合振興計画の後期基本計画、また新しい行政改革5か年、さらに埼玉エコタウンプロジェクトの事業も本格的に開始され、本庄早稲田駅周辺土地区画整理事業は仕上げの段階に入りました。そして学校を始め多くの公共施設について、再配置計画の策定や大型工事が本格的に始まり、総合支所では仮庁舎での業務開始となります。他の新しい施策としては、共和保育所の民営化、人・農地プランの策定や新たなパイプライン事業のスタート、都市計画マスタープランの完成、空き家等対策事業や新しい交通政策の実施なども予定されています。
このような中、市民と行政との協働は年ごとに盛んになり、福祉の各分野や防災面はもちろん、スポーツ振興、図書館・生涯学習等の文化面、あるいは芸術分野、また都市整備分野など、多くの協働の取り組みが進められています。
また、全国に知られるまちづくりについても、近年本庄市がさまざまな面でクローズアップされ、明るい話題が増えてきています。企業誘致の成功例や、川淵三郎塾、クロスカントリー&ハーフマラソン大会、笑う埴輪やはにぽん、旧本庄商業銀行煉瓦倉庫の早稲田大学による調査、まだ発展途上ではありますが、観光面のさまざまな取り組み、さらには学校教育現場でのさまざまな取り組みや新しい人権推進施策など、内外から期待される事業の数も多くなりました。
一方で、本市を取り巻く課題は社会保障費の増大を始め、山積しています。国保税率改定は昨年の12月議会で可決されましたが、今後の対応が大事です。新法制定など制度の度重なる改正により、福祉事業全般の事務量も増えています。また市税全般にわたり引き続き収納率の向上や、市債権全体の回収の課題があります。昨年発表した、児玉地域の固定資産税特例措置の課題にも、市を挙げて取り組まねばなりません。さらに人口の減少です。自然減はともかく、社会減は何としてもくい止めたい。こういった課題の解決に向け、私もみなさんと共に臨みますので、どうぞよろしくお願いします。
本庄市は税収確保の面で「入るを図り」、一方、例えば事業実施に当たっては補助等を有効に活用する、また人件費を抑制するなど「出るを制す」、というように、あらゆる施策について財政面に配慮しながら進めています。この結果、土地開発公社の有利子負債が完済し、財政調整基金にも一定の額を積み立て、更には施設整備基金も設置できました。新しい時代に向けてさまざまな事業を行う一方、増大する社会保障ニーズへの対応を行うためには、今後とも、どうしたら最小の経費で最大の効果を上げることが出来るかを全職員が絶えず念頭に置き、情報のアンテナを高くしておく必要があります。
以上をまとめると、今年は新政権の下、制度面でも財政面でも大きな変化が起きる年であるということ、そういう中にあって本庄市も今年は大きな事業が目白押しであり、市民との協働や全国に知られる施策を進めつつ、課題の解決に向けて、国・県等の動向にアンテナを張り、制度面であれ財政面であれ、活(い)かすべきを活かし、持続可能な行政経営実現のための正念場の年になると予測されます。
昨年末にはカインズ本社や赤城乳業がテレビで取り上げられ、また新しい企業誘致のニュースも日経新聞に掲載されました。本市の持つポテンシャルが大きく認められて来ていることを自覚し、より求心力の高い、魅力ある都市づくりを目指して参りましょう。
そこで、3点目のみなさんに贈る、今年心がけていただきたい言葉ですが、それは「前へ!」です。往年の明大ラグビー部、故北島忠治監督の言葉です。今年は本庄市も「前へ!」で行きたいです。チャンスをつかむのも、課題を解決するにも、一歩前へ出る勇気がなければ出来ません。ぜひ「前へ!」の勇気を持って、チャンスを的確につかみ、課題の解決に立ち向かいましょう。
もちろんそのためには、日頃から視野を広く持ち、物事への周到な準備や情報収集、そしてしっかりした哲学、どっしりした腹の据わり様、いつでも行くぞという覚悟が必要です。そういう万全の臨戦態勢が出来てこそ、前へ出る勇気が湧き、好機到来とあらば即座に前へ進み、機を見るに敏、チャンスを的確につかめると思います。
その態勢が無い人や組織は、まず前へ出られず、チャンスをものにすることは出来ないし、またそういう態勢が無いにもかかわらず前に出ても、それは単なる衝動で終わり、結果は出せません。さらに言えば、普段から「前へ!」の態勢が出来ている人や組織に、チャンスは自ら近づいてくるものであると思います。
変化の年に当たり、ぜひ私たちは万全の臨戦態勢を整えつつ、持続可能な本庄市の将来のために、市民の将来のために、良き結果を出しましょう。「前へ!」です。
混迷する世の中にあって最大の問題は、いつの間にか私たちの中に巣食っている、変化を嫌う姿勢、惰性です。それがみすみす私たちからチャンスを逃しています。新しい時代のチャンスをつかもうという前向きな「前へ!」の精神を、自ら研ぎ澄まし整え、何事にもチャレンジ、挑戦して行く意欲で、本庄市と日本国の永遠の発展のために魂を込めて今年も頑張って参りましょう。
健康には充分留意され、それぞれ幸多い一年になりますよう、心から祈念し、以上で年頭の挨拶を終わります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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