改めて危機管理態勢を磨こう(平成30年10月分)

更新日:2020年10月01日

 おはようございます。10月1日になりました。昨日からの台風対応で関係者のみなさんお疲れ様でした。大風が吹いた台風一過の朝です。被害状況の確認を担当の各課で進めて行かなければなりません。どうぞ宜しくお願いします。
 さて今年度も上半期を過ぎました。改めてみなさんには、より一層の危機管理意識を持っていただきたいと思い、本日は敢えて厳しいお話をいたします。
 事例を出しては気の毒な面もありますが、我々みんなで気をつけるべき事ですので、二点ほど、これまで起きた事案についてお話します。
 一つ目、9月議会初日の全員協議会において、職員の起こした事故についての専決処分を報告しましたが、その際の議員からの質疑がきっかけで、報告書に記載された事故発生場所の記述誤りが明らかになり、9月13日の議会全員協議会でお詫びし訂正致しました。
 もう一つ、去る9月12日の読売新聞埼玉版において「本庄市が障害者雇用水増し」と報じられてしまいました。この件については14日の市議会一般質問の場で、お詫びとともに事の経緯につき説明しました。すでに市のホームページにおいても事の顛末について掲載しております。
 結論から言えば、この二つの案件とも、意図的な虚偽報告や意図的な水増しではもちろんなく、チェック態勢の甘さや思い込みに問題があった、というのが事の真相です。
 前者については、報告書を書いた本人のミスとそのチェックがなされず最終的には市長決裁まで通って議会報告に上げてしまったミス。
 後者については、障害者雇用に関するガイドラインがあるにも関わらず、それに沿ったチェックが甘く不十分だったことから起きたミスです。
 前者については、本来、事故の報告書ですから特に反省と共に慎重な記載が求められるところですし、また後者については、本来、障害者雇用率は民間には非常に厳しい要件がうたわれている中、模範であるべき市役所のチェック態勢はより厳格でなければなりません。
 この二件とも、もちろん当事者が意図的あるいは悪意を持って行った事ではありません。しかしそれゆえに、実は我々一人一人、誰もが犯してしまいがちな間違いと言えるでしょう。ですから市役所全体に注意喚起を促す意味でお話させていただきました。
 さてその上でみなさんに申し上げます。このような、チェック意識の甘さや思い込み、「そうだろう」、「まあいいか」という空気が引き起こす、組織全体の評価を貶めることにもつながりかねない危機の火種は、実は至る所に転がっていると思います。
 人間ですからミスや間違いは誰でもあります。しかし一番問題なのは、そのミスや間違いに、当初気付いたとしても「このくらいならば」と軽く考えてしまう、あるいは問題だと思っていても、「何とかなるだろう」と、自分だけで火を消そうとして、結果として時が進めば進むほど事態が一人では収拾できなくなってしまう、こうなると事は深刻です。
 ミスは気付いた時が大事です。間違いを間違いとして認識する事、そして間違いが分かったら直ちに一番正しい方法で是正することのできる態勢が大事です。危機管理とは特段複雑なことではなく、起きている問題に当事者意識を持ち、かつそれを一人で抱え込まず、組織として柔軟にすばやく対応できる、一人一人の態度と姿勢こそがモノを言うと思います。
 私自身も自分自身にそのような態勢が出来ているか、問いただします。みなさんも、自らに問いただしてみてください。
 そして、ここから先の話は今日のお願いの「肝」です。ミスはミスと気付いた時が肝心ですが、我々はなぜかそれに気付かない時もあるし、気付いてもすぐに対応できないことがあります。
 一番怖いのは間違いが間違いであるという事を誰も分かっていないこと、次に怖いのは、たとえ分かった人がいてもそれはごく一部の人間だけで、組織としてその間違いへの認識が共有できないままでいることです。こうなると事態は悪化し、やがて信用失墜という重大なダメージにつながります。
 みなさん、間違いは分かった時点で上司に報告してください。そして、その時期を逸してしまったと感じている方、つまりこれまで自分だけで処理しようとしていて、却って火がどんどん燃え広がる恐れのある問題を抱えている方、ぜひ勇気をふるって早く上司に報告してください。上司のみなさんも、ぜひ部下からの申し出に真摯に対応してください。仮に火が燃え広がってしまっていても、まだ内部から報告があって解決に向かえば救いはあります。自分達が頬被りをしていて、外から厳しく指弾されて初めて姿勢を正すようではそれこそ信用失墜です。よくよく身の回りをチェックし、問題があればそれを是正してまいりましょう。
 最後に一つ明るい話題です。8月の月いちメッセージで投票をお願いしたFMNACK5主催「埼玉 あなたの“街” 自慢コンテスト」ラジオCM部門ですが、投票結果と審査委員による最終選考を経て、本庄市のCMは見事最優秀賞、グランプリに輝きました。今後一年間ほぼ毎日一回は放送されることになります。本庄市のシティプロモーション推進の大きな一歩です。皆さまのおかげと心から感謝申し上げます。
 今年度も上半期が終わりました。改めてみんなで危機意識を持ち、危機管理態勢を磨いて、後半に臨んでまいりましょう。以上で月いちメッセージを終わります。

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