新年度の始まりにあたり訓示を行いました(令和2年4月1日)

更新日:2020年10月01日

 おはようございます。4月1日、新年度が始まりました。まず私は、昨日をもって退職された方々をはじめ、令和元年度における職員のみなさん全員の市政進展に対するご尽力に心から感謝申しあげます。
 そして本日、新たに本庄市役所に入庁される正職員、会計年度任用職員そして再任用職員のみなさんを心から歓迎し激励したいと思います。
 通常であれば晴れやかな気分で迎えるべき新年度の初日を、新型コロナウイルスの感染拡大が憂慮される暗い世相の中で迎えざるを得ないとは実に辛いことです。自分としても今回新たに昇格した新課長や新課長補佐のみなさんに直接辞令を渡せないことが残念でなりません。
 ですがまさにこういう時だからこそ、我々は改めて市役所の仕事とは何であるかを思い起こして参りましょう。それはやはり市民のために必要とされる仕事、市民の役に立つ仕事です。
 今現在、市民の中にはご自身が、あるいはご家族が高齢で、あるいは病気を抱え、新型コロナの感染におびえながら生活をしている方々、また感染のリスクにさらされながら、訪れる患者さんに真摯に向き合い、あるいは院内また施設内感染が起きないよう神経をすり減らして仕事にあたっている医療・福祉・介護関係者の方々、そして売り上げが極端に落ち込み、自身や従業員の生活をどのように維持していったら良いか不安の渦中にある事業経営者、そしてその従業員の方々など、多くの不安を抱えている方がいます。
 この先行き不透明な中で増している市民の不安そのものを丸ごと受け止め、その不安の解消に向けて努力を重ねさらに現在そして将来の本庄市のために必要な事業をしっかりと進めて行く。このような社会の危機の時こそ、その危機に向き合いそれを克服し、社会を安定した軌道に乗せるよう仕事をするのが我々の役目であり、そこに行政の存在意義がある、そう私は考えています。
 改めて市役所とは市民の役に立つところであるし、そうあるべきである。このシンプルな考えに立ってそのような仕事が出来ることを前向きにとらえ、誇りを持って新年度を迎えましょう。
 さて政府によれば、現在この新型コロナウイルスは爆発的感染拡大の瀬戸際で、社会はギリギリ持ちこたえており、引き続き3つの条件つまり3つの密、密閉空間、密集場所、密接場面を徹底的に避けるよう最大限の警戒が必要とされております。新年度予算は緊急事態を想定して策定されており今後の補正予算においても同様とのことです。いつそのような事態が宣言されるか我々は覚悟しなければなりません。爆発的感染はすぐそこまで来ているかも知れませんし、またそれが防げたとしても今回のウイルスとの戦いは相当の長期戦になるとの見解が示されています。今、我が国の研究者も全力でワクチン開発に取り組んでいます。何とか早く明るい方向が見えるよう期待したいと思います。

私は去る3月26日に市民の皆さまに向けて市のホームページにメッセージを掲載しました。事前に新型コロナウイルス対策本部の本部員つまり副市長・教育長および各部局長からの意見をまとめ、市民の皆さまの不安を丸ごと受け止め、今後感染が市内で確認されあるいは感染拡大となった際も見据えた上で、7つの対策についてしっかり推進することをお約束しました。この7つの対策について改めてここでみなさんにお伝えします。

一つ目は、本庄保健所、本庄市児玉郡医師会、各福祉介護施設等と協力しての感染拡大の防止です。これについては市の対策本部が策定した警戒段階ごとの市の施設閉鎖などの対応もここに含まれます。今後は感染の防止のみならず感染の蔓延に伴って起こるさまざまな事態に直面することを我々は想定しなければなりません。

二つ目は、市の情報ツール等を活用した正確な情報の提供です。市民が情報不足や誤った情報により不安に陥らないよう努めなければなりません。情報提供については、単にホームページに掲載すれば良いというだけでなく状況に応じてプッシュ型の提供も必要です。

三つ目は、市の業務のしっかりとした継続です。これについては職員の感染による業務ダウンなど万が一の場合を想定し、みなさんにご協力いただきながら対策本部会議で検討を重ねています。

四つ目は、支払い困難な方に対する市税、水道料金等の猶予です。これについてはさまざまな難しい判断を迫られるケースもあるかと思います。

五つ目は、経済的な不安を抱えている事業者の皆さまへの経済対策です。これについては制度融資の補完などの市の政策はもちろん、例えば飲食店の出前やデリバリーを積極的に取るなど職員みんなで市内経済を循環させるための工夫をして参りましょう。

六つ目は、高齢者をはじめとする皆さまの介護予防と健康づくりです。なお本日からケーブルテレビで職員手作りの筋力アップ教室の番組が始まります。さまざまな状況に応じて市民の心身の健康維持に努めて参りましょう。

七つ目は、教育委員会、学校、幼児教育・保育施設等と連携しての子供たちの教育・子育て環境の安全確保です。教育委員会と市長部局のしっかりとした連携がますます必要になってきます。

以上7つの対策を市民にお約束しました。職員のみなさんには、通常業務また実施計画で示され予算化された新年度事業の推進と共に、ぜひ今述べた7つの対策にしっかり取り組んでいただきたくお願いします。

そして何よりも自分自身とご家族の健康には充分留意してください。体調の変化があった場合は決して無理をせずに休んでください。職場における感染防止策の徹底も併せてお願いします。

最後になります。本年1月にみなさんに示した言葉は「挑む」です。正にいま私たちは近年になかった世界的危機のただ中にあります。そして私たちには世のため後のためにやらねばならない仕事があります。世間が苦しんでいればこそ、仕事を「してやっている」ではなく仕事を「させていただいている」という気持ちで、自身と家族、仲間の身の安全を第一にしつつ、みんなでこの難局に挑んで参りましょう。

以上で市長訓示を終わります。1年間どうぞよろしくお願いいたします。

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