東京2020オリパラと聖火リレーへの思い(令和3年7月分)

更新日:2021年07月01日

皆さんおはようございます。7月1日になりました。今月の月いちメッセージをお送りします。さて今月8日、聖火リレーが本庄市にやってきます。ここで改めて職員の皆さんに、私自身の、東京2020オリパラそして聖火リレーに対しての思いをお伝えします。
コロナ禍のなか、東京オリパラ開催については厳しい意見もあります。単なる政権批判を目的とした政治的な意見はともかく、感染防止が徹底されるのかという不安の声はもっともですし、その不安の払しょくには最大限の力が注がれるべきでしょう。そのうえで、私は今月の広報ほんじょうの市長コラムにも書いたとおり、東京オリパラは国際的な約束事を果たすという点に意識して取り組むべきと思います。
スポーツを通じて、世界の平和と人々の多様性を活かすダイバーシティな人類社会の創造に寄与するという理念を掲げた一大イベント、これを2020年に開催することを世界と約束したのは我が国です。本庄市も例えば児玉商工会と共に日本神社のだるまを東京都に送るなどして、招致活動を支援して来ました。トルコ共和国パラスポーツのホストタウンとして積極的に関わって来たのも、また県内を走る聖火リレーの誘致に声を上げたのも、市としてオリパラの理念の具現化に寄与したい、との考えからです。中止であればいざ知らず、事業が開催されるのであれば、感染予防を念頭に心して取り組んでいくことが、世界と共に歩む日本国の一自治体として大切な姿勢だと私は思います。
続いて聖火リレーについてです。本庄市の聖火リレーに参加する岩田朋之君の記者会見を一昨日に開催しました。岩田君はJFA日本サッカー協会に勤務する35歳。9年前にレーベル病を発症し視覚に障害を負い、一時は生きていく勇気も失ったそうです。が、その後弱視の方々のサッカー競技であるロービジョンフットサルと出会い、仲間と共にチームを結成し練習を重ね、やがて日本代表選手として活躍するようになり、過去4回の世界大会に日本チームの主将として参加しました。数年前、岩田君はじめ選手達が、定まった合宿地が無く週末の練習のたびに各地を転々としていた時、本庄とご縁ができ、その後は宿泊場所、食事のまかない、練習会場への送迎など、市民の皆さんがボランティアで支えて下さるようになりました。このご縁で、彼は塙保己一についても学ぶことになりました。以来彼にとって本庄市は特別な場所です。
今回の聖火リレーへの岩田君の参加は、本人の希望と多くの皆さんの声があって、県推薦として決定されたものです。記者会見で彼は「私は今回、私たちを温かく見守りご支援いただいた本庄市の皆さんへの恩返しのつもりで参加します。ぜひ記者の皆さん、本庄市の皆さんの温かさを内外に伝えてください」と語ってくれました。
今回岩田君はリレーの第一走者として、ある役目を果たしてくれます。本庄市は県内三か所の聖火リレー特殊区間の一つで、自転車が使われます。まず、リレーの冒頭、はにぽんプラザにおいて、江戸時代の北堀村の庄田門弥の発明した、世界最古の自転車機能である陸船車が登場します。本庄まちネットの皆さんが復元したものです。この陸船車で聖火を運び、ランナーに手渡す、その大役を岩田君が務めることになりました。その後聖火は銀座通りから中山道沿いに17号手前まで、お一人の市民の方を含む9人の走者に引き継がれ、最後の11区は、今回陸船車の復元を実際に行った上里町職員の新井正人君が自転車で聖火を道の駅おかべまで運びます。新井君と陸船車のかかわりはかれこれ10年に及び、古文書(こもんじょ)の図面を元にまちネットの皆さんの協力を得て、試行錯誤の上、陸船車の復元を成し遂げました。このように、盲目の国学者塙保己一を尊敬し、本庄市の市民の温かさの後押しで日本代表としてパラスポーツの振興に寄与するようになった人物と、埋もれていた発明家庄田門弥の発明にスポットを当て、それを世に出した人物が、お互いの役割をジョイントし、沿道のスタートとラストを彩(いろど)る、これが本庄市の聖火リレーの特徴です。お二人以外の9人の走者の方々にも、ぜひ立派に、楽しく、走っていただきたいです。感染予防を第一に、参加したすべての人々が笑顔になるよう、しっかり下支えして参りましょう。
オリパラへの支援は他にもあります。この数週間の出来事ですが、日本選手はもちろん各国選手へ、出来るだけの応援をしよう、と有志の自治体の首長が連携し、子供たちに呼びかけて「笑顔」を描いたはがき作品を募ることになりました。本庄市でもこの動きに呼応し、教育委員会から公立小中学校に呼び掛けたところ、全児童生徒の半数以上2800人以上の皆さんから作品が寄せられました。掲示場所等は追って発表される予定ですが、短期間でご協力いただいた先生方そして児童生徒の皆さんに心から感謝申し上げます。
そして、来月にはトルコ共和国パラテコンドーチームが来日します。合宿も中止となりましたが、先日は北泉小学校、仁手小学校の児童の皆さんと選手がオンラインで交流会を行いました。まだまだ紆余曲折があるとは思いますが、日本とトルコの友好親善に本庄市が果たす意味は今やとても大きなものがあります。出来る限り、パラリンピック大会におけるホストタウンとしての役目を果たしたいと思います。
以上、東京オリパラに対する私の思いをお伝えしました。改めて、感染予防を念頭に、今後とも職員の皆さんのご支援とご協力を、どうぞよろしくお願いし、以上で本日の月いちメッセージといたします。

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