9月12日は塙保己一先生の命日(平成18年9月1日号)

更新日:2020年10月01日

「私の心の支えであった偉大な日本人、塙保己一先生の故郷を訪れることができ、こんなにうれしいことはありません。」
昭和12年、当時の浦和市公会堂(現埼玉会館)を訪れたヘレン・ケラー女史は、保己一先生の銅像をなでながら涙を流してこう語ったそうです。
今から約250年前、武州児玉郡保木野村に、幼いころ病により失明し、母親を早くに亡くした大変聡明な寅之助という少年がいました。後に彼は江戸に出て自活するための修業を始めるのですが、生来の学問への志は止みがたく、大変な苦労のすえ周囲の理解ある人々のおかげで国学の道に進みました。そして、ついに道を究め「総検校(そうけんぎょう)」という当時の盲人の最高の位につき、一方、我が国のあらゆる書物を収集して精査し、それをジャンル別に編さんする一大事業を行いました。これが世に名高い『群書類従(ぐんしょるいじゅう)』です。我が国の歴史文化についてのデータベース化は、後世に計り知れない恩恵をもたらしております。盲目というハンディを背負った保己一先生が成しとげたこの偉業は、どんなに称賛してもしきれないものがあると私は感じております。
旧児玉町では保己一先生の命日に当たる毎年9月12日に、遺徳をしのぶ「顕彰祭」を行って参りました。新本庄市もこの行事をしっかりと受け継ぎ、盛大に挙行する予定です。市民の皆さまも、どうぞ当日午後2時にお気軽にセルディにお越し下さり、先生の遺影にお花を手向けていただきたくご案内申し上げます。

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