改元目前に思うこと(平成31年4月1日号)

更新日:2020年10月01日

 この原稿が皆さまのお目に留まる頃には新しい元号も発表されているでしょう。平成も30 年余りの期間を経て、4 月30 日で幕を閉じ、5 月1 日から新時代となります。元号の起源は古代中国で、日本が独自の元号を公称したのは今から1374 年前の「大化」からです。明治以降は一世一元といって天皇のご在位の期間に一つの元号を使用する制度になり、現在元号を使用しているのは世界中で日本だけです。
 国際的には西暦が多用されており、元号は煩わしいという意見は今も時々耳にしますが、日本国民は元号によって、自分や両親、祖父母が生きた時代を○○時代と表し、国民共有の物語として記憶します。このような貴重な制度を有していることに、私は誇りを覚えます。
 平成の世を顧みると、成長一直線だった日本の歩みは一転し、少子化、超高齢化そして人口減少という社会の縮小が始まり、現在も進行中です。そして、低迷する経済と新たな格差の発生、そんな社会に追い打ちをかけるように多くの災害が発生しました。一方そのためか、優しさや思いやりの大切さが強調された時代でもありました。
 さらに平成の世では、元々我が国が持つ文化的な底力が、高度情報化や価値観の多様化により更に磨かれ開花し、今や日本の文化的成熟度は世界的に評価されるようになりました。そして内外情勢は厳しさを増していますが、国内的には平和な30 年間でした。
 さて、5 月1 日の新天皇陛下ご即位の日、市内でも「改元奉祝の集い」が開催される予定です。皇位継承と改元をお祝いし、我が国と本庄市の末永い繁栄を祈念し、市役所駐車場にて奉祝式典を挙行。そして本庄まつりの山車と、こだま夏まつりの神みこし輿の共演が行われる予定です。後日市民の皆さまには主催者の奉祝実行委員会からご案内のチラシが配布されます。
 新たな時代の幕開けを共にお祝いしつつ、決して楽観出来ない現状を冷静に見つめ、平成の良き点を継承し改めるべき点を改め、みんなで手を取り合いお子さんやお孫さんの将来のために、共に励んでまいりましょう。

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