予防と療養は心の助け合いで(令和2年5月1日号)

更新日:2020年10月01日

 このコラムを皆さまが目にされるころは、新型コロナウイルス感染防止のための緊急事態宣言が発令されて約1か月となるころです。事態が好転していることを望むばかりです。時々市民の皆さまからは「感染しないように、と呼び掛けるだけでなく、感染疑いの症状の方や、感染者への対策・ケアも大事ではないか」というお声をいただいております。もっともなご意見だと思います。いつもと違う高い熱や呼吸困難や体の強いだるさなどが、高齢者や基礎疾患のある方では2日、一般の方で4日以上続く場合、新型コロナの疑いがありますので、かかりつけの先生がおられる方はまず電話で相談し、指示に従ってください。
 ご理解いただきたいのは、新型コロナに感染している方が来院され、他の病気で体が弱っている方への感染が広がることを、医療機関は非常に心配しているということです。県のサポートセンター(電話:0570-783-770 24 時間対応)もどうぞご活用ください。お問い合わせの結果、新型コロナが疑われる場合は保健所の紹介で検査を受けることになります。検査機関については窓口も増えつつあります。しかし、感染が疑われる方の検査ですから、当然一人ひとりの検査に際して消毒も必要ですし、時間もかかります。
 また、発熱などの症状がありながら、マスクなどをつけずに人と会話などをすると、仮に自身が検査で陽性となった場合、相手の方も「濃厚接触者」ということになり、自宅での健康観察が必要になります。人と会うときは三つの密を避ける、マスクを着用するということは、万が一の場合相手を守るということを、ぜひご理解ください。
 感染が判明すれば、症状によって入院になるかどうかが決まります。特効薬はありません。人によっては治るまでに数週間かかります。重症化して亡くなる方も残念ながらおられます。しかし、医療機関などの適切な環境の中で療養できれば、治る方も多くなります。
 このように考えると、やはり感染をできる限り予防し、医療機関を疲弊させないことが、結果として重症化した方々を救うことになります。感染した方のケアのために最も必要なのは、みんなの感染予防なんですね。
 最後に、そうはいっても、実は誰もがかかる可能性があるのがこの病気です。自分と相手のことを思ってかからないようにする、かかった疑いがあればできる限り人との接触を避け、お医者様はじめみなさんの善意に任せる、かかった方のためにもかからないように努める、そして、いつ自分もかかるか分からない病気だからこそ、かかってしまった人を責めるようなことは絶対にしない…。
 今回のコロナ禍は、さまざまな場面で、私たちの心の助け合いが試されている、そう思います。

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