食中毒
食中毒とは?
食中毒を引きおこす細菌やウイルス、有害・有毒な物質が付着した食べものを食べることによって、下痢や腹痛、発熱、おう吐などの症状をおこす疾患です。
食中毒は夏場に多く発生する印象があるかもしれませんが、実はさまざまな原因物質によって1年を通して発生しています。
原因物質の種類や摂取量によって異なりますが、命に関わる重篤な症状を引きおこすこともあります。
食中毒かな?と思ったら
早めの医療機関受診を
食中毒は軽い症状で済む場合が多いですが、命に関わる重篤な症状となることもあります。下痢や腹痛、おう吐などのような症状があり、食べものが原因と考えられる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
その際には、以下のことを説明しましょう。
- どのような症状があるか。
- いつ頃からその症状があるか。
- いつ、どこで、何を食べたか。
- 一緒に食事した人に同じ症状はあるか。
- ペットや動物と接触をしたか。
生活上の注意点
下痢やおう吐の症状がある場合には、脱水症状に注意が必要です。また、市販の下痢止め薬を使用すると、かえって症状が悪化する場合があります。自己判断で使用せずに、必ず医療機関を受診しましょう。
食中毒の感染を広げないために、以下のことにも注意しましょう。
- よく手を洗う。
- 調理は控える。
- 使った食器は洗ったあと熱湯で消毒する。
- 洗濯物は家族と別に洗う。
- お風呂は家族が入ったあと、最後に入る。
症状が重くなりやすい人
以下にあてはまる人は、症状が重症化しやすいので特に注意しましょう。
- 乳幼児、高齢者
- 妊娠中の方
- 肝臓疾患、がん、糖尿病の治療を受けている方
- 錠剤を飲む必要がある貧血の方
- 胃腸の手術を受けた、胃酸が少ない等、胃腸に問題がある方
- ステロイドが入った薬を飲んでいる、HIVに感染している等、免疫力が落ちている方
代表的な食中毒
原因物質と食中毒発生までの時間・症状など
食中毒を予防しよう!
食中毒をおこす細菌やウイルスは、とても小さく目で見ることはできません。また、味やにおいも変化しないため、細菌やウイルスが付着しているかどうかわかりません。
しかし、食中毒を引き起こす細菌やウイルスは、身近ないたるところに存在しています。肉や魚などの食材には、細菌やウイルスが付着しているものと考えましょう。そして、さまざまなものに触れる私たちの手にも、細菌やウイルスが付着していることがあります。
日ごろから食中毒予防を意識し、自分や家族を食中毒から守りましょう。
食中毒予防の3原則 『つけない、増やさない、やっつける』
食中毒の予防には、3つの原則があります。それは、細菌を食べものに「つけない」、付着した細菌を「増やさない」、「やっつける」ということです。
食中毒予防キホンのキ! 正しい手洗いの方法
手洗いは、食中毒予防の基本です。指の間や手の甲、指先、皮膚のしわの中、つめのまわり等は洗い残しになりやすいので、正しい手洗いを行いしっかりと汚れを落としましょう。
手を洗うタイミング
- 調理を始める前。
- 生の肉や魚、卵を取り扱う前後。
- トイレに行ったり、おむつを交換したあと。
- 鼻をかんだり、傷口をさわったあと。
- 動物に触れたあと。
更新日:2020年10月01日