世界最古の自転車 庄田門弥の陸船車を世に広めよう(令和6年10月1日号)

更新日:2024年10月01日

大阪府堺市にあるシマノ自転車博物館は、豊富な展示と解説によって世界と日本の自転車の歴史や魅力を学び、体感できる日本最大級の自転車博物館です。
現在、この博物館の特別展として『古文書から紐解く 江戸時代に考案された自転車』展が開催されています。ここに現在、江戸期の武州北壕村(現在の本庄市北堀)の豪農だった庄田門弥が1729(享保14)年に発明した「陸船車」についての古文書と復元された陸船車が、彦根藩士の平石九平次によって1732 年に発明された陸舟奔車とともに展示されています。
世界において自転車の始祖は、ドイツのカール・フォン・ドライスが1817 年に発明したドライジーネ(ペダルはなく、足で蹴って走った)とされています。その後、フランスのミショー親子が1861 年に前輪にペダルを付けたものを発明しました。両者のどちらが自転車として最初か、という論争もあるようです。
シマノ自転車博物館の見解では、方向を変えるための機能と足の力で車輪を回す機能が自転車の概念を形作るものだとすると、そのような機能を持った乗り物が江戸時代に、しかもヨーロッパよりも早く発明されたことは特筆すべきで、大いに世に広めるべき、とのことです。今回の特別展開催にあたり、シマノ自転車博物館では過去の本庄市文化財保護課職員による研究紀要を参照するとともに、国立国会図書館においてさらなる文献調査を行い、さまざまな裏付けに基づいて展示に臨んでいます。江戸期の日本人が、世界で最も早く自転車機能を発明し、しかもその先駆けは、我が本庄市の庄田門弥だったこと、これは私たちとしても大いに世に広め、誇りにすべきでしょう。
去る8月24 日、私は堺市の田雜副市長(元本庄市副市長)とともにシマノ自転車博物館を訪問しました。ご案内いただいた井上館長、そして学芸員の長谷部さんに心から御礼申し上げます。展示されている庄田門弥の陸船車は、NPO 法人本庄まちNET の新井さんが、先人の研究の成果と助言を基に復元したものです。
古文書と陸船車は、シマノ自転車博物館4階特別展示室にて来年3月23 日まで展示されています。大阪方面にお出かけの際は、ぜひご覧ください。

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