「雪害からの農業復興」(平成26年12月1日号)

更新日:2020年10月01日

 2月14日、15日の大雪被害から早9か月が過ぎました。夜通し降り続いた大雪が明け方から雨にかわり、湿雪の重みで各地でビニールハウスが倒壊。前代未聞の壊滅的な農業被害が発生しました。埼玉県内の被害は作物被害額だけで約108億円。本市でも400戸を超える農家が被害をうけ、作物被害額は約19億5千万円、施設被害額は残存価格で約2億5千万円、再建価格では約44億円となりました。
 農業は生き物相手です。ハウス栽培ですと通常の技術のほかに温度や湿度管理まで細かい専門性が求められます。Aの作物がだめならBの作物を作ればいいという単純なものではありません。例えばキュウリ一筋でやって来た人が、違う作物を質良く出荷できるものとしてすぐに作れるような技術を持っているわけではないのです。倒壊したハウスを前に、農家廃業やむなしと考えた人も多かったようです。
 しかしその後、大規模被害を重く見た政府の決断で、再建に向けての支援策もまとまり、壊れたハウスの解体撤去、資金や部材の調達と実際の工事が、幾多の困難を乗りこえて徐々に進んでまいりました。11月10日の県の速報値によれば、ハウスの再建もしくは再建途上も含めた「再建率」は、県全体で57.9%のところ本市は77.9%で。これは対象面積53.8ヘクタールのうち41.9ヘクタールが再建もしくは再建途上ということで、県内で最も高い率となります。
 私はここまでの各農家のご努力と、農協はじめ関係機関、地元選出の議員各位そして政府・県の農政関係者のご尽力に深く敬意を表し、併せて市の担当職員の尽力も称えたいと思います。
 天皇皇后両陛下におかれましては11月20日に雪害最大であった深谷市をご視察。復興に励む県内全ての関係者へ誠に有難いご激励のお言葉を賜りました。
 まだまだ道半ばであり、今後も山あり谷ありと思いますが、市民の皆さまには復興途上の本市農業へのご支援を、これからもよろしくお願いいたします

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