辛(つら)く悲しい日々のなかで(令和4年4月1日号)

更新日:2022年04月01日

3月はウクライナへのロシア侵攻も激化し、社会福祉法人本庄市社会福祉協議会ではウクライナ人道危機救援金募金箱を設置し、多くの皆さまから善意の寄附をいただいております。心から御礼申し上げます。この原稿を書いている3月11 日時点、事態はさらに悪化しております。
平和を願う矢先、市内で痛ましい事件が起こりました。市では、昨年から被害者のお子さんとその母親に関わり、本年に入ってから母親の実家へお子さんの転居が報告されるも、その後実際に転居していない事がわかり警察に通報、捜査の結果お子さんの遺体が発見されたものです。市として記者会見を行い、過去の対応について記録に基づきご説明しております。残念ながら一部誇張されたSNS 等の書き込みがありますが、市としては、何とかできなかったかという思いで誠意をもって臨んでおります。
事件内容は複雑で、この広報紙が皆さまのお手元に届くころにどのように展開し、どの程度解明されているのか分かりません。
お子さんや高齢者の見守りについて、現状では1注意して観察していくべき事案の多さに対して、それに見合った人員と体制の更なる確保が必要。2現在の制度では当事者からの要請が無ければ、そして情報の共有などが法的に担保されなければ、「過度の介入」、「人権プライバシーの侵害」と訴えられ、個人宅の訪問はもとより、警察であっても現場に踏み込むのはよほどのことが無い限り…という限界。これらを痛切に感じるところです。
もちろん今の制度のもとでも、お子さんから高齢者まで、不安定な状態に置かれた方々への見守りに、より一層力を入れつつ、例えば単親で養育している方の就労環境の改善などにも力を入れねばなりません。そのうえで、緊急時の対応の制度整備や、子どもを巡る養育の責任の範囲や親権の課題など法制度の改革もぜひ必要です。
誰一人取り残さない社会を何としても目指して行かねばならない。辛く悲しい思いのなか、そう強く感じております。

この記事に関するお問い合わせ先

企画財政部秘書課秘書係
〒367-8501
埼玉県本庄市本庄3丁目5番3号
電話:0495-25-1154
ファックス:0495-21-8499
メールでのお問い合わせはこちら