年頭に伴い訓示を行いました「あらゆることに”備える”一年に」 (平成28年1月4日)

更新日:2022年02月24日

演台の前で訓示を述べている市長の写真

 みなさんあけましておめでとうございます。平成28年の新春をご家族そろって健やかにお迎えの事とお慶び申し上げます。今年もどうぞ宜しくお願いいたします。また柿沼議長にはご臨席有難うございます。
 まもなく1月10日に本市は合併10周年を迎えます。これまでの10年は、振り返れば新本庄市にとって、まさに基礎固めの年月であったと、私なりに総括させていただきます。特に過去からのさまざまな課題の解決に、議会や市民のご理解とご協力をいただきつつ、職員一丸となって、誠実に力を尽くしたことは、新しい本庄市の歯車を確実に良き方向に向かわせたものと確信します。もちろん、まだまだ課題も多く、一山越えればまた一山で、未解決の事案も多々あります。しかし10年間、本市がいくつもの山を乗り越えてきたことは事実であり、塙保己一先生の「世のため後のため」の言葉さながらに、ずいぶん我々も頑張ったじゃないか、というのが率直な思いです。10周年記念のさまざまな行事が行われた昨年1年間の御礼をみなさんに申し上げると共に、改めてこの10年間、市政進展のため、力を尽くされたみなさんに、心から感謝申し上げます。
 さて今年はこれからの10年に向けた新たなスタートの年であります。これからの10年とは、どういう10年か、それは昨年12月の月いちメッセージでも申し上げましたが、団塊の世代の方々が後期高齢者となる2025年に向けた10年ということであり、今年はその最初の1年ということです。
 現在進行中の国と地方、もちろん本市も含まれますが、さまざまな制度改正や新しい政策の打ち出しは、とどのつまり我が国の存続のため、持続可能な社会づくりのためにこそありますし、またあるべきです。超高齢化の進行により国民の負担が非常に大きくなる中、社会の維持発展をどのようにはかるか、また、人口減少の歯止めとなる出生率の上昇をどうしたら実現できるか、この大命題に政府も地方自治体も真正面から取り組まなければなりません。もちろんこの大命題は今までもあったし、また2025年で終わるわけではありません。が、今年は特に2025年に向けた10年間の最初の1年ということで、改めて我々は気を引き締めて、自分たちの仕事はひとえに本庄市そして我が国社会の存続のためにある、ということを腹に据えてかかりましょう。
 そこで今年心がけていただきたい言葉ですが、この言葉を掲げます。「備える」です。あらゆる事に備える、このことを今年一年心がけていただきたいです。
 人口の超高齢化の進行による社会負担の増大に備える。そのために地域包括ケアシステムの構築をはじめ、社会福祉・障害者福祉・高齢者福祉、医療や介護の推進はもちろん、広く市民の健康づくり増進や生涯学習の推進、またバリアフリーなどの都市整備や、さらには社会的弱者と呼ばれる方々の人権の尊重も必要です。引き続き、真にケアが必要な方々がしっかりとケアされ、また自立できる方には可能な限り自立していただき、究極的にはあらゆる方々の、人間としての尊厳が守られる形で、「人も地域も元気で健康な都市」、「みんなで支えあう思いやりのあるまち」を実現してまいりましょう。
 続いて、少子化と人口減少に備える。そのために「本庄市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、試行錯誤になることは覚悟の上で、出生率の上昇という大きな課題への長期的な取り組みをスタートさせましょう。また本市の持つポテンシャルの高さを最大限活かして、求心力をアップし、人口の社会増や交流人口の増大を図りましょう。子育て・教育環境の充実、産業振興・企業誘致による雇用の確保、駅周辺をはじめまちなかの整備や各地域の活性化、公園の魅力づくりや新しいインフラの整備、農林業振興や環境政策、そして観光戦略と文化の振興、スポーツやレクリエーション推進など、ソフトまたハード面の、本市ならではのさまざまな戦略・施策を引き続き継続、また知恵を絞り新たに打ち出してまいりましょう。
 さらに、さまざまな事業を推進するための財源確保、つまり財政状況の今後に備える、また市の維持管理する社会資本の老朽化に備えることも大事です。合併算定替えは終了となり、段階的に交付税は減ってきます。引き続き税収の確保にはしっかりと努めつつ、施設やインフラの維持管理また整備をはじめ、あらゆる事業推進に当たっては、どうしたら少ない金額で大きな効果を挙げられるか、行政経営の視点を持って事に当たりましょう。
 そして、危機に備える、ということです。異常気象と多発する災害、政府や地方自治体また国民を狙ったテロ、暴力やサイバーアタックなど有形無形のさまざまな攻撃、犯罪そして事故、現代社会はまさに危機にあふれています。そのような中、本市では防犯パトロールが功を奏し、犯罪の発生状況は平成15年のピーク時の約4分の1近くまで減らすことが出来ました。素晴らしいことです。同時に、危機管理の面においては、危機を未然に防ぐ、あるいは被害が出ないよう万全を期すだけでなく、実際に危機あるいは被害が発生してしまった時に、どうしたらその危機を乗り越え、被害を最小限に抑えられるかについても、日頃から備えておくことが必要です。
 例えば、これからマイナンバー個人番号カードの交付が始まります。マイナンバー自体、まさに新しい時代への備えであり、また個人情報はじめ、市のさまざまな情報のセキュリティを守るため、これまでも本市ではみなさんが万全を期してきたと私は評価しています。その上で、いかに万全なセキュリティも、万が一破られる時があるかも知れない、そこにもぜひ備えましょう。また、昨日は市内の工場で残念な事件が発生しました。亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。事件事故そして災害は何時どこで発生するか分かりません。繰り返しますが、起きないようにすることはもちろん大事ですが、起きた場合どうする、被害が出た場合はどうする、ということにもしっかりと備えてまいりましょう。
 と、今年は年頭早々、ガードの固い話を申し上げましたが、ただしかめ面をしてガードを固くしているだけでは、組織も、自治体も、地域社会も明るくはならないと思います。やはりガードは固く、しかし笑顔で前向きに行くところに、物事の明るい前進もある、そう私は確信します。ガードの固い笑顔のキャラクターと言えば、もうお分かりでしょう。はにぽんです。情報によると昨年のゆるキャラグランプリの上位三体は今年出場しないそうですので、はにぽんもいよいよ王座を目指す時期が来たのではないか、ぜひ本年、はにぽんをトップに押し上げたいです。これはまずは本庄市の認知度を高める、すなわち都市間競争に備える一つの戦略でありますが、それだけでなく、笑顔こそは、これからの厳しい時代に備える上でとても大事なもの、だからであります。はにぽんこそ、これからの世の中に真に必要なキャラクターであると言えるでしょう。本庄は何もないじゃないかという人に私は、いや1400年前から続く笑顔があるぞ、と言いたいのです。ぜひはにぽんの笑顔を活用した、市民が元気になる施策をみなさんにはさらに考えていただきたいです。まずは、はにぽんを日本一に押し上げてまいりましょう。
 いずれにしても、今年は合併10年の基礎固めの上に、2025年の超高齢化社会をしっかりと乗り越えて行くための準備の10年、における最初の1年であります。みんなで将来に「備える」、あらゆる事に「備える」、しかも明るく笑顔で前向きに「備える」。みなさんぜひ健康にはくれぐれも留意して、共に頑張ってまいりましょう。ご家族そろっての素晴らしい一年になることを心からお祈りし、以上で市長の年頭訓示を終わります。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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