不発弾処理について (平成28年6月分)

更新日:2020年10月01日

 おはようございます。6月1日今月の月いちメッセージをお送りします。
 すでにみなさんご存じのとおり、去る5月6日午前、市内共栄地内での道路工事中に、長さ1メートル、直径40センチメートルの円筒形の不発弾と思われる物体が発見されました。工事関係者から直ちに市に連絡があり、午後には自衛隊の応急調査が行われました。結果は不発弾と思われるものの表面の錆付きが著しく、番号等の識別までいたりませんでした。そこで「不発弾様の物体」とマスコミ発表し、夕刻、本庄市役所と本庄警察署で第1回対策会議を開催しました。翌5月7日には本庄市、上里町、本庄警察署、広域消防本部、周辺の自治会長、上里町の区長、消防団そして児玉工業団地の関係者が一堂に集まり、第2回対策会議として情報共有を図りました。
 その後陸上自衛隊第102不発弾処理隊の詳細な調査の結果、物体は明らかに米国製の250キログラム爆弾であることが判明し、改めて市のホームページで発表したところです。
 発見場所はかつて八町八反と呼ばれた陸軍児玉飛行場の正門跡付近です。児玉飛行場は先の大戦末期には特別攻撃隊の基地としても使用されました。大勢の勤労動員の学生が利根川や神流川から石を運び、滑走路を整備したことは地元の歴史の1ページです。私の父親の世代も当時小学校高学年で奉仕作業に参加し、敵機グラマンの機銃掃射を避けて雑木林に逃げ込んだそうです。B29爆撃機も爆弾を落としたとの事ですので、今回の不発弾は大戦末期の空爆によるものに間違いありません。
 さて不発弾については、今回私もその構造を簡単に学ばせていただきました。爆弾それ自体は非常に鈍いものだそうで、叩いたくらいでは絶対爆発しないそうです。その鈍い爆弾を爆発させるためには、小さな爆発を起こして行き、その衝撃で本体を爆発させる起爆装置が必要であり、これを信管と言います。この信管さえ付いていなければ爆弾ごと処理場に輸送して爆破するという、一番簡単な形で処理が出来ます。
 しかし、もし信管が付いていると、事は簡単ではありません。信管が何らかの衝撃によって爆発すれば、70年以上前に製造されたものとはいえ、本体が爆発する恐れは充分あります。果たして、この不発弾には信管が付いておることが確認されましたので、その場において外すという処理作業を行うことになりました。
 この間、関係機関による連絡調整会議を重ね、20日の第3回対策会議において、処理作業を6月25日(土曜日)、予備日を翌26日(日曜日)として実施することを決定し、そして当日の避難指定区域を半径300メートル以内と定めたところです。すでに自衛隊の処理隊では信管を安全に取り外すための準備作業として、信管を固定しているネジの部分に定期的に油を差す作業を始めており、この作業に少なくとも3週間はかかると言われております。
 また市では処理作業中に不測の事態が起きた場合、周辺への被害拡大を少しでも防ぐため、不発弾の防護壁づくり、つまり周囲に土嚢を積み上げる作業を始めました。
 そして今後対象区域の本庄市、上里町の皆さまに、処理作業の当日、作業開始から作業終了までの間、半径300メートル以外の区域に避難をしていただくことを一軒一軒お願いしてまいります。その中には災害時の要援護者の方もおられますので慎重な対応が求められます。さらに当日は避難の確認や誘導が必要ですし、あらかじめ避難所として指定した上里町多目的スポーツホールにおいて、万一体調が悪くなった方が出た場合のケアや、あるいは作業中に避難区域に人や車が入らないよう監視体制をとるなど、数多くの職員の動員が必要になってまいります。
 ぜひみなさんには今回の不発弾処理について、対策本部からの要請には快く応じてください、このことを市長としてよろしくお願い申し上げ、今月の月いちメッセージとさせていただきます。うっとうしい日々となりますが、体調には十分気を付けて、今月も頑張ってまいりましょう。

 

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