「ミサイルなどの武力攻撃に備えて」 (平成29年5月分)

更新日:2020年10月01日

 おはようございます。5月1日、今月の月いちメッセージをお送りします。
 新年度になり1か月が過ぎました。今日は大型連休にはさまれた日です。休みの日にはぜひリフレッシュして、連休明けに備えてください。
 さて、日本列島のだれもがのんびり連休を楽しみたいところですが、お隣の朝鮮半島情勢は物騒なことになっております。一昨日にも北朝鮮のミサイル発射騒ぎがありました。重たい内容ですが、今日はこのことについて自分が感じていることも含めてお話しします。
 先月、内閣官房から各地方自治体に「弾道ミサイルが落下する可能性がある場合の情報伝達について」と題した情報提供があり、本市においても先週4月27日からホームページにアップしております。私自身も、広報ほんじょう5月号の市長コラムで、同様に市民の皆さまへ注意喚起をしたところです。
 内閣官房から情報提供された内容の概要を紹介しますと、まず、実際に他国からミサイルが発射され、我が国方面に飛来する可能性がある場合、ただちにJアラートにより各自治体の防災無線を通じてサイレンが鳴り、放送または緊急メールにてミサイル発射の情報が流れます。
 次に、そのミサイルが我が国の領土領海に落下着弾する可能性がある場合、直ちに屋内避難するよう呼びかけが流されます。この場合の屋内避難とは、可能であればビルなどの頑丈な建物の、できれば地下ということになっておりますが、近くにそのような建物が無い場合、例えば木造の自宅にいた場合などは、できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動すること、さらに屋外で周りに適当な建物がない場合、物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守る、とされております。
 更には実際に着弾した際、これはどんなものがどこに着弾するかで状況は千差万別ですが、その際の対処法についても記してあります。
 これらは内閣官房また本市のホームページからアクセスできますので、ぜひ一度目を通してみてください。
 昨年2月、北朝鮮が南方に向けてミサイルを発射した際、沖縄県の先島諸島ではこのJアラートと共に緊急情報が流れました。そして石垣島上空をミサイルが実際に通過したのは、発射から約10分後でした。仮に関東方面が攻撃を受けた場合、発射情報を受けて行動できる時間は非常に限られているということも我々は知っておく必要があります。
 いずれにしても、こうした我が国へのミサイル発射という事態を含む、朝鮮半島はじめ日本周辺での有事については、これまで、起きるか起きないか、は議論されても、実際に起きたらどうすべきか、という事は、まともに議論されていませんでした。「たぶん起きないだろう」との希望的観測の上に、今の我が国の一見全く平和な社会の秩序が保たれており、しかもその裏返しで「ミサイルが撃ち込まれれば終わり」あるいは「考えたくない」と、思考停止になっていたのが実態ではないでしょうか。
 今回、おそらく戦後初めて、政府から地方自治体を通じて、他国からミサイル攻撃された場合の対応について国民への情報提供があったことを、私は重く受け止めております。この内閣官房からの、ミサイル着弾の恐れのある時はまず建物に身を隠せという情報の意味するところは、最悪の場合核ミサイル攻撃も想定しているということです。
 国民にとって最優先すべきは、当たり前ですが一人ひとりがどうやって自分や家族の身を守るかです。であればこそ、地震や風水害などの災害と同様に、核ミサイル攻撃という最悪の事態を含む、我が国への武力攻撃があった場合、我々自身はどうすべきか、このことを正面から論じ考える時が来ていると思います。すぐに危機的状況は来ないかも知れないが、やはり最悪の事も想定してさまざまな方策を考え備えなければならない、今回の内閣官房からの情報提供を受けて、そう私は強く感じました。要すれば、どんなに絶望的な状況が起ころうとも、最後までできる限り多くの人の命を守るすべを探るのをあきらめてはならない、という事です。
 重たい内容ですが、本日はあえてこのテーマを選び、語らせていただきました。まずは何よりも我が国の平和を祈りつつ、以上で今月の月いちメッセージを終わります。

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