地域の未来はフロンティア精神で(平成18年7月分)

更新日:2020年10月01日

おはようございます。7月3日、今月の月いちメッセージをお届けします。
さて私、昨年の7月2日に旧本庄市の市長に就任し、4日に初登庁してから丸一年が過ぎました。この間本庄市児玉町の合併による新本庄市の誕生、新たな市長選を経るというめまぐるしい1年でありましたが、ともかく市長として仕事を務めることが出来ましたのも、ひとえに職員のみなさんをはじめ多くの市民のおかげであると心から感謝申し上げます。
考えてみると1年のうちに2回の市長選、さらに合併前と合併後の市長という役割をいただいたのは、ちょっと特殊な経験であろうと思います。
1年前の就任時、私自身にとって市長という職は自ら望んでなったとはいえ、全く未知の世界であり、毎日が緊張の連続でありました。しかし市役所は、7ヵ月後の合併を控えているとはいえ、毎年毎年の行政の流れの通り、坦々と事業の執行がなされていました。次にどういうことが起こるか想定内の中で動いている、という印象が強かったことを覚えております。
さて5ヶ月前の就任時、私個人としては7ヶ月間の市長経験があったおかげで、特に1年前のような緊張感はありませんでした。ところが市役所の中は、合併という未曾有の事態に直面し、現場では色々と想定外の事態が起きていたようです。市長に入ってくる情報も想定外のものが多く、それなりに苦労しました。スポーツに例えれば、旧の本庄市においては野球の試合に臨んでいるような、そして今の本庄市ではサッカーの試合に臨んでいるような、私にはそのような印象があります。
合併によって既存の秩序が一度なくなり、再び新しい秩序を構築しようとする作業は、実は未知の世界を開拓してゆくことであります。それは一面きわめて不安定な状況下での、しかし非常に創造的な作業であります。職員のみなさんの中には、以前の秩序の下での安定した状態がなつかしく、ともすれば合併後の状況がマイナスに見えてしまう方もいるかとは思いますが、ぜひともプラス思考になっていただきたい。
新しい秩序を構築するといっても、出来る集団と出来ない集団があると思います。私は本庄市役所の今の職員のみなさんは、出来る集団だと確信します。現にさまざまな困難はあったにせよ、それを黙々と乗り越えてきたからであります。道なき道を歩くが如き今の本庄市役所ですが、しかし私たちが通った後に道が出来る、海図なき航海ですが私たちが渡った後、航路が出来るのであります。
古の児玉党を初めとする関東の武士団の起こりは何であったか。武士の起こりは荘園の管理人であります。都の公家達の辺境の土地の管理人であります。平安時代の朝廷の衰退により、都からの管理は行き届かなくなり、荘園の管理者はただ管理するだけの地位から脱却し、自分たちで管理している土地を自分たちのものにし、また新たに野山を開墾し、こうして得た土地を自分たちの物として管理し、守った。ここから武士は始まったのであります。地方自治に携わる人間にとって興味深い歴史でありますが、いずれにせよ、既存の秩序を打ち破り、新しい時代にチャレンジしてゆくフロンティア精神があってこそ、地域の未来は切り開けると確信します。
昨日私は本泉小学校において、本泉地区6自治会の住民の方々との対話集会に臨んできました。地元のさまざまな悩みを聞かせていただくと同時に、自分たちでも積極的に地域起こしに参加しなければという心強い発言もありました。こういうやる気のある住民の気持ちを、さらに奮い立たせるようなお手伝いをしたいと思いました。まさに開拓者精神を住民も行政も持ってがんばる時代が来ているのだと感じた次第です。
今月の月いちメッセージは以上です。暑くなりますが今月もお仕事頑張ってください。

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