市民アンケートの結果を考える(平成19年5月分)

更新日:2020年10月01日

おはようございます。5月1日、今月の月いちメッセージをお送りします。
現在、総合振興計画の策定作業が進んでおります。この総合振興計画の策定作業の基礎データとして、本年2月に「市民意識調査」の結果がまとまりました。すでに掲示板や市のホームページにも掲載されており、インターネットで誰でも読める状態になっておりますので、皆さまもご存知かと思いますが、今朝は改めてこのアンケート調査について、私からインフォメーションをいたします。
アンケートは昨年10月から11月にかけて、市内の20歳以上の男女3,000人を対象とし無作為抽出、郵送配布、郵送回収にて行われました。結果、有効回収数931人、有効回収率31.0パーセントでした。集計結果を見てみますと、女性の割合が53.0パーセントと比較的高く、また、年代別では20代が10.0パーセント、以下年代が上がるほど割合は高くなり、30代12.1パーセント、40代16.0パーセント、50代19.9パーセント、60代20.7パーセント、そして70歳以上が20.9パーセントでした。居住地別では、本庄地域と児玉地域の割合が4対1となっております。年齢別の比率、さらには地域の比率など、実態と若干のずれがあり、これらを踏まえてアンケートの有効性をどう評価するかは多少の議論もあるかと思いますが、しかし、それでも対象者全体の3割の回収率であり、また、実態とのずれとは言っても極端なものはないので、この結果は市民全体の声を、声なき声も含めて一定の精度で反映していると考えられます。また、このような有効回答の傾向、つまり女性の方が男性よりも回答する方が多い、また、年齢が高齢になればなるほど多い、さらには児玉地域より本庄地域の方が回答する割合が高い、という傾向が何を意味するのか分析するのも興味深いと思います。
さて、アンケート調査結果の内容ですが、まず、本庄は住みやすいか否かについての問いに対しては、「とても住みやすい」が11.6パーセント、「どちらかと言えば住みやすい」が54.0パーセント、「やや住みにくい」が23.4パーセント、「とても住みにくい」が5.0パーセント、「分からない」と無回答が合わせて6.0パーセントであり、居住していること自体については、それなりの満足度が感じられます。
では、住みやすいと感じる理由ですが、その第1位は「豊かな自然環境に恵まれている」41.7パーセント、2位が「買い物に便利である」30.6パーセント、3位が「下水道など汚水処理環境が整っている」23.7パーセント。逆に住みにくいと感じる理由については、第1位が「医療環境が整っていない」35.0パーセント、2位が「農業、商業、工業など産業が低迷している」19.0パーセント、3位が「働く場所が限られている」17.4パーセントでした。
特にこのアンケートでは、今後の施策展開において注目すべき、市の施策の「満足度」と「優先度」について相関関係の図が出来ており、これによって市民が現在の市行政をどう評価し、また、今後何を期待するかが分かるようになっております。この中で、特に優先度が高い、つまり今後もっとも力を入れて取り組んで欲しいと望まれている施策を列挙すると、ニーズが高い順に、「医療体制の充実」、「防犯体制の充実」、「子育て支援の強化」、「学校教育の充実」、「財政基盤の強化」、「高齢者福祉の充実」、「社会保険制度の推進」となっております。
また、本庄市が今後目指すべきまちの姿としては、「誰もが健康で安心して暮らせるまち」が38.9パーセントで二位の「豊かな生活ができるまち」の14.2パーセントを大きく引き離して突出しておりました。この結果を見て私が感じたことは、本庄ならではの特色あるまちづくりを行うにしても、まずは市民の健康や安心感といった普遍的なニーズが保障されてこそなのだ、ということでありました。
嬉しかったのは、本庄市に対して「愛着を感じている」と答えた人が37.6パーセント、「多少愛着を感じている」と答えた人が36.3パーセントで郷土愛を持つ方々が多いという結果でした。
また、合併した新本庄市に期待することとして最も多かったのは、「新しい本庄市として、新たな取り組みをするよい機会となる」で55.3パーセント。これは二位の「行財政効率が向上する」の36.6パーセントを大幅に上回る数字でした。市民感覚から言えば、行財政改革は必要だが、せっかく合併したのだから前向きに新しいまちづくりを、という思いなのでしょう。
アンケート最後の設問である自由意見についても、寄せられた意見の数が多く、ユニークなあるいは耳の痛い意見もあり、私自身、とても読み応えがありました。
市民の生の声がこのような形でまとめられたことは、大きな意義があると考えます。もちろんアンケートですから絶対視すべきではなく、一定の傾向ととらえるべきでしょうが、しかしされどアンケートです。総合振興計画策定作業の基礎データにとどまらず、今後の市政の進展に大いに参考になる基礎データとして、市役所全体でもっと広く活用されるべきものであると思います。私は概要だけを紹介しましたが、各分野別の優先度や満足度も分析されておりますので、何を選択し、何に集中させるか、各部各課の政策立案や職員の皆さま方個人の市役所での仕事にも参考になると思われます。
アンケート報告書は部課長さんにはお伝えしてありますが、おそらく職員の皆さま方には、まだご覧になっていない方、あるいはさっと目を通しただけの方が大多数ではないかと思います。市のホームページで見られますから、是非一人ひとりが一度ご覧になっていただければと、今回あえて私の方からインフォメーションさせていただきました。
今朝のメッセージは以上です。今月もお仕事頑張ってください。

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