後部座席シートベルト着用の効用(平成20年6月分)

更新日:2020年10月01日

おはようございます。6月2日、梅雨入りも間近と思われます。月いちメッセージをお送りします。今日は皆さまに自動車運転時の後部座席のシートベルト着用についてお話します。
ご存じの通り、6月1日から一部の特殊な例外を除いて、後部座席のシートベルト着用が運転席・助手席と同様に義務化されました。シートベルトを着用していない人が死亡する確率は着用者の約4倍と言われます。また、後部座席の人がシートベルトを着用しない場合、事故によって運転席や助手席の人が巻き添えになる危険性は、着用していた場合の約51倍と言われております。後ろの人がシートベルトを着けないと、本人はおろか前の人の安全も全く保障できません。このようにその危険性が明らかであったにもかかわらず、我が国における後部座席のシートベルト着用率は、昨年10月に行われた警察庁とJAFの合同調査によると、高速道路走行時でもわずか13.5パーセントだそうです。運転者98.5パーセント、助手席が93.5パーセントですから、その低さが分かると思います。これが一般道になると、さらに低く8.8パーセントとなっております。
さて、今回の着用義務に違反した場合の罰則は高速道路走行中に限り、一般道では当分の間「注意するだけ」だそうです。しかし、先ほど述べたように、事故が起きた場合、大変悲惨な結果となることが分かっている以上、罰則がどうであれ、自分自身はもちろん、一緒に乗っている運転席や助手席の人の命を守るためにも、当然着用すべきでしょう。
私自身のことを話しますが、つい2年前までは後部座席に乗っても当たり前のようにシートベルトを着けずにいたことを思い出します。ところがある時、眼科医の友人から事故に遭った患者さんの悲惨な状況を聞かされ、以来後部座席での着用を心がけてきました。今ではしていないと落ち着かないくらいです。しかし、始めのころはベルトを「しないこと」がいわば慣れであり習慣化していたので、それを変えることに大変窮屈さを感じたものです。
どうも私達の周りには、危険であるにもかかわらず現状に慣れてしまい、気づかないことが多くあるように思えます。また、たとえその危険性に気づいていたとしても、例えば制度面が改善されていなければ、それにかまけて自主的な改善すら考えない、そんなことも多いように感じます。また、以前には「後部座席はシートベルトを締めなくても安全だ」という神話がまことしやかに流れていたことがあります。一体誰がそんなデマを流したのでしょう。冷静に考えれば安全とは決して言えないことは分かること。しかし、このようなデマが流れるのは危ないんじゃないかと感じつつもこれまでの「慣れ」に身を任せている自分を正当化できる都合のいい話だと、皆が感じたからではないでしょうか。
慣れや習慣化にかまけて、危険性のある事態に気づかないで良いのか、あるいは気づいていながら放置しておいて良いのか、今回の件に限らず、諸事全般注意が必要でしょう。
市職員の皆さまには、まずは何よりも市民の模範として後部座席のシートベルト着用を、今後しっかりと守っていただきたくお願いいたします。同時に、これを機会に、身の回りのあるいは担当している事務事業について、危険性があり改善すべき点があるにもかかわらず、これまでの慣れや習慣化によって気づいていないか、あるいは気づいていながら放置している問題はないか、あらためて点検やチェックに心を配っていただきたくお願いいたします。それが市民のためにもなり、また何よりも皆さま方を守ることにつながるはずです。
今月の月いちメッセージは以上です。うっとうしい季節となりますが、どうぞお体大切にして頑張ってください。

この記事に関するお問い合わせ先

企画財政部秘書課秘書係
〒367-8501
埼玉県本庄市本庄3丁目5番3号
電話:0495-25-1154
ファックス:0495-21-8499
メールでのお問い合わせはこちら