「後世に喜ばれる仕事を!」(平成21年11月分)

更新日:2020年10月01日

おはようございます。11月2日、今月の月いちメッセージをお送りします。
今日から本庄まつり、そして明日はこだま秋まつりも開催され、本庄市はお祭り一色になります。いろいろとお手伝いいただく職員の皆さまに感謝します。また、それぞれの町内でお祭りに参加される方も、どうぞ市職員としてのボランティア精神をいかんなく発揮されて、楽しいお祭りになるようよろしくお願いいたします。
世の中は大変な不景気で、インフルエンザも流行し、世相は混迷しておりますが、本庄まつり、こだま秋まつりにおいては、今年いくつかの町内で、山車人形や屋台の修繕修復が完成し、昨年に比べてまたひときわ華やかな祭りになりそうです。
本庄まつりでは、今年は泉町が町内挙げて浄財を集め、山車人形の武内宿禰(たけのうちのすくね)の装束や太刀、また抱き上げている応神天皇の人形まで含めて、明治28年当時のものを再現しました。武内宿禰の人形はお祭りが終わるとすぐ、東京丸の内の丸ビルに展示されます。また台町の山車も、三重高欄の幕と山車人形の素戔嗚尊(すさのおのみこと)の装束が新調されました。泉町も台町もそれぞれ京都の織物職人の手によるものだそうです。
こだま秋まつりについては、長年の懸案事項であった新町の屋台および後ろ幕の修復が完成し、昨日修復記念式典が行われたところです。新町の屋台は屋台として本庄市唯一のものであり、高さ20尺といいますから約6.1メートル、正面13尺5寸(約4.1メートル)、全長22尺(約6.6メートル)という非常に規模が大きく、また大変豪華な彫刻がほどこされた立派なものです。もともと後ろ幕が古くなったので児玉町時代に修繕しようという話だったそうですが、屋台本体も老朽化が激しく、専門家に見てもらったところ危険な状態であることが分かったそうです。いろいろと町内でも議論した結果、何とか修復しようということになり、多額の浄財を集め、それぞれ秩父の宮大工と京都の織物職人に発注し、この度めでたく修復が完成いたしました。
昨日の修復記念式典で感動的だったのは、普段物静かな新町の自治会長さんが、関係者へのお礼を込めて、涙を流しながら経過報告と熱のこもった挨拶をされたことでした。私をはじめ招待された市の職員にとってうれしかったのは、文化財指定と修復に対する本庄市行政の協力について何度もお礼の言葉を仰ってくださったことでした。
もうひとつ印象に残ったのは、宮大工や織物会社の職人さんたちが、非常に丁寧に、心を込めて仕事をしてくれたという自治会長からのお礼の言葉でした。
施主側の純粋な熱意とそれに応えようとする請負側の、単なる儲け仕事という意識とは全く別格の職人魂、それぞれの思いが清らかであったからこそ、本当に美しい後世に残るような作品が出来あがったのだと思います。この美しい事業に市行政も協力できたことを本当に良かったと思うと同時に、市のさまざまな仕事も、このようにありたいと感じた次第です。市民が何を必要としているかをしっかり見極め受け止めて、仕事をする側の私たちも職人魂で取り組み、結果として、モノづくりであれ、ソフトパワーの活用であれ、あるいは制度設計であれ、後世に喜ばれるような美しい作品を創りたい、そう思いました。
季節も寒くなります。インフルエンザには充分気をつけていただいて今月もお仕事頑張ってください。

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