「旧本庄商業銀行煉瓦倉庫の保存・活用を考えるシンポジウム」(平成25年6月分)

更新日:2020年10月01日

みなさんおはようございます。6月3日月曜日、今月の月いちメッセージをお送りします。
昨日は市役所6階大会議室で、「旧本庄商業銀行煉瓦倉庫の保存・活用を考える」と題したシンポジウムが行われました。また、それに先立ちまして、1日、2日と、煉瓦倉庫内部の一般公開と企画展示が開催されたところです。
明治29年に、現在の清水建設株式会社の前々身である清水店の技師長が設計し、同店が施工したこの煉瓦倉庫は、歳月を経て昭和52年からローヤル洋菓子店舗となり、これまで市のシンボル的建造物として親しまれてきました。
平成23年洋菓子店の閉店に伴い、これまでの経緯を踏まえ、市は建物と土地を取得し、建造物の歴史的価値の検証や、耐震診断、将来に向けた活用が可能かどうかも含め、早稲田大学本庄プロジェクト推進室を通じて同大学に調査を依頼しました。市の意向を受け、大学側では創造理工学部建築学科の4つの研究室合同のプロジェクトチームを発足し、調査を開始。建造物としての価値の高さと、耐震補強により内部活用可能との報告書がまとめられ、今般、多くの関心ある市民のみなさんに建物を公開し、併せて研究成果の発表と、今後の活用について共に考えるシンポジウムの開催に至りました。
1日、2日の一般公開、またシンポジウムとも大変多くの方々の参加があり、市民の関心の高さを裏付けることになりました。この建物は「明治中期の本格的な煉瓦倉庫」の設計であり、そのデザインや構造も当時の最も先進的な情報を土台に建設されたことなどが調査結果から明らかになっていますが、今回のシンポジウムでは、特に清水建設から参加された歴史的建造物の調査研究を専門とする方から、この倉庫は現存する国内の煉瓦造り建物の中で最も貴重な部類に属するとの証言も寄せられました。
パネルディスカッションでは、早稲田大学建築学科助教の佐藤宏亮先生をコーディネーターに、私を含め4人のパネリストが参加しました。
まちの駅ネットワーク本庄代表理事の阿奈正子さんからは、この煉瓦倉庫の活用について、特に歴史民俗資料などの展示により、本庄の長く誇りある歴史を訪れた方に感じていただければ、という意見をいただきました。
麓原会メンバーの菅野公夫さんからは、かつて日本の水彩画の発展の原動力ともなった全国レベルの画家を輩出している本庄市なのだから、絵画の常設展示や絵画教室ができる場になれば素晴らしいという意見をいただきました。
そして、本庄まちNET代表の戸谷正夫さんからは、すでにご自身が手掛けられた宮本町の蔵の街プロジェクトの経験から、今後計画を詰めるうえで、市民のネットワークをしっかり構築することが大切との意見が寄せられました。
私は、今日は自分の意見を言うより、建物見学に訪れた方々に書いていただいたポストイットも含め、多くの意見を大きな器になって受け止めたいと話しました。
その後いくつかの意見が交わされましたが、今後の方向として「歴史」と「文化」、これがこの煉瓦倉庫活用のコンセプトであると感じました。また会場からは、これからの本庄市の将来をひらく、そして外からも人が訪れたくなるような施設にとの若い方の意見も寄せられました。
全国的に第一級の煉瓦倉庫。今回のシンポジウムを一つのステップとして、今後、内部活用の方向性をまとめつつ、さらに関心ある市民のみなさんと共に、協働の施設づくりをして行ければと強く感じたところです。
市では今後、市民プラザ跡地複合施設や、児玉総合支所に併設される新しい塙保己一記念館などについても、行政と市民との協働による、より良い運営方法を模索していくことになります。魅力的で持続可能な施設運営を目指すためにも、みんなで知恵を出し、汗をかいていきましょう。

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