「平成25年度のスタートに当たっての訓示」(平成25年4月分)

更新日:2020年10月01日

おはようございます。平成25年度のスタートにあたり、訓示いたします。
本年度、本庄市役所は530名でのスタートとなります。異動総数は360件、そして新たに34名の新入職員を迎えました。近年、退職する職員が大変多いため新採用職員の数も多く、現在、過去5年の間に採用された職員は112名です。退職者は144名、5人に1人以上は採用5年以内の職員です。数字を見ると人員が大きく入れ替わっていることに改めて気づかされます。
一般的に、経験年数の短い職員の割合が増えると、ベテランの持っていたノウハウが伝承されにくくなり、トラブルが起こりやすいと言われます。また一方では、今の時代は社会のさまざまな課題がより複雑になり、またその解決には一層のスピード感が求められます。そのため、過去のノウハウはすぐに通用しなくなるとも言われています。どちらも組織の直面する課題を言い当てていると思いますし、どちらも克服する道はあるはずです。物事のマイナス面は、それを克服するためにこそ認識されるべきであって、問題に直面して立ち尽くす時の言い訳には使いたくないものです。
我々は今、ここで、この組織で、現実の課題に立ち向かっていかねばなりません。
今年、私は年頭の挨拶で「前へ!」を掲げました。今から始まる我々の新年度の組織を活性化し、市民のための仕事を前へ進めるため、1点に絞って、我々が心がけていきたいことについて話します。
それは、常に物事の「本質」を追い求める感覚を持ちましょうということです。平たく言えば、「何のためにやるのか」あるいは「何が大事か」を常に自ら問い続けましょうということです。
今の社会を成り立たせている制度や技術、それらに基づく我々の仕事の仕方や、仕事を進める組織における人と人とのコミュニケーションの手段など、これらは時代と共に変わります。
この「変わる」ということを考えてみます。世の中には「変わる」こと自体が善である、変化は良いことだ、という風潮がどうもあるようですが、私は変化すること自体が善であるとは思いません。変化そのものではなく、何のために変化するのか、どう変化させるのか、そこが大事だと思うのです。
例えば技術であれば、何のためにその技術を使うのか、制度であれば何のためにその制度が必要なのか、仕事であれば何のためにこの仕事をするのか、それを問い続けていこうということです。そして何のためにを常に自ら問い続けることで、物事に対して漫然と受け身の、いわば「変化させられる」側ではなく、物事を能動的に主体的に、「変化させる」側の人間になろうということです。
また今日、ネット社会の発達でメールやSNSなど、人と人とのコミュニケーションの手段は大きく様変わりしていますが、そういう中だからこそ、やはり人間関係においても、何が大事か、を我々は問い続けていきたいと思うのです。
社会がめまぐるしく変わり、人間関係の希薄さが嘆かれる昨今、「こういう時代だからこそ、コミュニケーションは大切だ」と言われます。しかし、ただコミュニケーションが大切だと言っているだけでは、それはまだ評論です。我々は評論でなく、実践しなければなりません。人と人との間においては何が大事なのかという本質的なことを、上司と部下が、先輩と後輩が、同僚同士が、お互い真剣に向き合いながら、常に問い続けていくこと、これが大切なのだと思います。
我々1人ひとりが物事の「本質」を追い求める感覚を養うこと、平たく言えば、常に自ら物事に対して「何のためにやるのか」また「何が大事か」問い続けること、この姿勢を持つところに、惰性でない、前へ向かって進む1人ひとりの成長があり、組織の成長があり、仕事の進展があり、本庄市政の進展があり、それがまた我々1人ひとりの成長につながる、そう確信しています。
以上で新年度スタートに当たっての訓示とします。みなさん体を大切にして、元気で頑張ってください。

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