年頭において訓示を行いました 「支え合いとチャレンジ、そして『信』」(令和4年1月4日)

更新日:2022年01月04日

「信」という文字が書かれた半紙を掲げる本庄市長

皆さん新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。昨年の新春の挨拶は放送で行いましたが、本日は部課長の皆さんに集まっていただきました。多くの職員の皆さんに伝わるよう、本当は放送もしたかったのですが、部署によってはお客様相手の業務も始まっており、断念しました。まことに残念ですが、まずは部課長の皆さんに、心を込めてお伝えしたいと思います。全職員の皆さんにどうぞよろしく伝えてください。また広瀬議長にはお忙しい中お越しいただき有難うございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。
それでは年頭に当たり皆さんに申し上げます。約2年に亘るコロナ禍ですが、昨年国内においてワクチン接種も進み、感染状況も11月ごろから年末まで落ち着いた状態が続きました。本市でも昨年から健康推進課をはじめ全庁一丸となってワクチン接種の予約業務に取り組んで参りました。改めてコロナ対策の様々な業務に取り組んでいただいた全ての皆さんに感謝申し上げます。
現状、コロナ禍は終わっておりません。新しいオミクロン株の流行が心配されています。報道によるとこのオミクロン株は感染力が強い一方、症状は軽いとされ無症状の人もいるようです。仮にこれが大流行すると、現在の感染症類型第2類相当の指定が変わらない限り、保健所や指定医療機関ばかりか、社会全体が大変疲弊してしまうことが予想され、果たして感染症類型が厳しいままで良いのかという疑問の声も上がっています。しかし一方で、高齢者や基礎疾患のある方まで本当に重症化しないのか、まだ分からないことが多すぎます。やはり現時点ではまずは予防し、広げないようにする、これが何より大事と考えます。
いずれにしても、皆さんには引き続き第3回目接種事業の速やかな進行や、経済対策など諸々のコロナ対策関連事業に、国、県と連携して今年もしっかりと取り組んでいただくよう、よろしくお願い致します。
さて、コロナ禍で社会の様相も大きく変化しました。この変化に私たちはどう対応し、どう業務を進めて行けば良いのか、その心構えはどうあるべきか。
私なりの答えはシンプルです。「支え合い」と「チャレンジ」、これがキーワードです。コロナによって、行政と市民、市民同士、様々な支え合いやチャレンジが出来なくなりました。この悪影響を極力軽減し、また解消するよう努めつつ、感染予防をしながら今後の社会の進展に資する新たな支え合いやチャレンジを大いに推進する、このことを提唱します。
もう少し詳しく申し上げます。まず、これまで市民の皆様にとって、支え合いやチャレンジの機会になっていた諸事業で、コロナによって中止また縮小を余儀なくされているものについては、それぞれ感染予防に工夫をしながら復活、またものによっては形式やスタイルを変えて再開、そしてその活性化に努めていただきたいということです。
具体的には介護予防や認知症対応のための教室やサロン、高齢者や障害者のための事業、生活自立支援事業、赤ちゃんからお年寄りまでの健康づくり、子育て、学校諸行事、生涯学習や芸術文化、スポーツ・レクリエーション、そして市民との協働による様々なまちづくり、更には観光や産業活性化など、諸々の事業について、今後とも工夫をしながら復活、回復、再開に努めてください。
今般のコロナ禍は、ただでさえ人と人とのつながりが希薄化しつつある中、さらに人々の孤立・孤独化に拍車をかけたと思います。市が市民向けに、また市民と共に実施してきた様々な事業は、孤立・孤独化が進む中で残念な不幸を生まないための「支え合い」に必ずなってきた、またなっている事業です。そのことを意識して事業の復活、回復、再開に努めてください。人は一人では生きられません。支え合いのない社会は社会とは呼べない、そう思います。一方で、コロナ禍においても、様々な人々の善意を私たちは見ることができました。支え合いの精神は地域社会に息づいている、本庄市も、日本も、決して捨てたもんじゃない、このことも実感しました。支え合い、これをぜひ念頭においていただきたいです。
そして先ほど申し述べた諸事業の中には、市と市民にとって「チャレンジ」の場であった事業も沢山あります。このチャレンジという言葉は、市民にとって自らの自己実現のための挑戦、という意味があります。チャレンジは若くて元気な人たちだけの特権ではありません。私たちは昨年、パラリンピックで多くの選手の活躍を目の当たりにしました。どんな状況にあっても、人間がより良く生きようと頑張ることは全てチャレンジです。
一方、市の様々な事業を企画し実施する我々も、その事業を常にブラッシュアップすることを念頭に置くべきで、これもまたチャレンジです。
そこで申し上げたいのは、皆さんには市民の皆様の自己実現のためのチャレンジの機会を復活、工夫して再開することはもちろん、今回のコロナ禍の経験を活かし、前例にとらわれず、様々な新しい事業に挑んで欲しいのです。そのためには断捨離も必要です。時代の流れの中で様式や形式が陳腐化してしまったものは思い切ってやめることも大事です。それまでの事業の背景にある精神が良きものであれば、また新しい形で事業を起して行けば良い、これもチャレンジです。
以上、支え合いとチャレンジをキーワードに、アフターコロナを見据えて頑張って参りましょう。
それでは、この支え合いとチャレンジの行政、まちづくりを円滑に行うために、本年1年間大切にしたい言葉を皆さんに贈ります。それはこれです。「信」の一文字です。信じる、信ずる、信頼の信、信用の信、信仰の信です。相手を信じて仕事を任せる、相手から信頼されていると感じて仕事を頑張る、支え合いにもチャレンジにも、何事を進めるにもこの「信」なくしては始まりません。
自らを信じると自信になります。しかし自分でも相手でも、信じすぎると過信になります。しっかりと自らと相手の状況を見極めつつ、やってみよう、任せてみようと自分を一歩前に進める、また相手に自分を投げ出す、これが「信」という行為の心のありようではないでしょうか。そして人間はよほどの悪人で無い限り、自分を信頼してくれた人に、応えよう、よしこの人の信頼を裏切らないようにしよう、と思うものです。自分の能力への過信はいけませんが、人に対してはむしろ少し過信する位の方が、結果的に人と人とのスパークが起きる、私は経験上、そう思っています。もっとも、信じすぎると相手の重荷になる場合があります。それから信頼を逆手に取る詐欺などの悪人もいます。これも見抜いて行かないとダメです。これも経験から申しております。
いずれにしても人を見て、その人にあった形で、信じる、信じられる輪を更に広げたいものです。信頼こそ全ての源、そして信じる力に勝るものなし、市民からの信頼が行政経営の基礎です。今年は「信」を念頭におき、1年間共に頑張って参りましょう。
以上で仕事始めにあたっての私のご挨拶といたします。今年もどうぞよろしくお願い致します。

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