若手職員との懇談会で感じたこと(令和4年10月分)

更新日:2022年10月03日

おはようございます。10月3日月曜日、今月の月いちメッセージをお送りします。
先日、職員政策立案研修の一環で、市長との懇談会が開催され、10名ほどの若手職員、主任クラスの皆さんと親しく意見交換しました。今日はこのことをお話します。この懇談会、全体の時間が1時間45分。座長は市長で、参加した職員が一人ずつ、今の自分の仕事の状況について、感想も含めて話し、市長と意見交換するという形で進めました。皆さんの率直な意見が聴けました。参加された方々にはありがとうございました。
懇談会全体のテーマはSDGsです。一人一人からそれぞれ自分自身の仕事について、持続可能な社会づくりという観点から見てどうなのか、どうあるべきか、課題は何か、という内容の話をしてもらいました。10人いれば十人十色の職場環境があり、物事の感じ方があります。参加した皆さんも、同世代の仲間の仕事内容をまとめて聴く機会はなかなか無かったでしょうし、それぞれ改めて知ったことも多かったようです。自分にとっても、市役所の仕事のリアルが、それぞれ個性を持った現場の職員の生の声を通じて聴けたこと、頭のなかのアップデートにとても良い機会でした。
個々の具体的な内容は省きますが、意見を聞く中で総じて感じたのは、社会の課題が増え、行政の負担も増えているという現状です。少子化、高齢化、生産年齢人口の減少、生活困窮者世帯の増大、また高齢者世帯や単身世帯も増え、担い手不足により地域社会の維持管理能力が低下し、こういったもろもろの社会のしわ寄せに、市行政が更に対応しなければならない現状。しかし行政も財源確保の見通しが不透明ななか人員も不足し、市民に向き合う現場の負担感もこれまた否応なしに増えていること。市民と共に新しい仕事の仕方を模索することも求められていること。このようなことを強く感じました。
この現状に直面しつつ、職員である自分自身がやりがいを持って仕事をし、現状の改善に向けて寄与できているかどうか、これについても参加者十人十色の意見が聴けました。
今身を置いている環境の中で、自分としては精一杯やっており、やりがいもある、という意見もあれば、身を置いている環境が自分にとってはかなりハードで、仕事量も益々増えて、正直しんどい、という意見もあり、また部署全体の仕事はハードになっているなかで、果たして自分自身がその改善に寄与できる状態にあるのか、もどかしい、という意見もありました。あるいは、新たな部署に配属され、今まで接することのなかった市民と接し、自分の価値観とは真逆な人の相手をすることに戸惑っている、という意見もあれば、自分が以前から抱いていた偏見がなくなり、視野が広くなれたと思う、そんな意見もありました。
一人一人との意見交換が終わったあと、質疑応答の形で参加者から市長への意見や質問をいただきました。組織のあり方や、仕事に向き合うなかで心がけていることについてなど、なかなか鋭い、しかし前向きな質問だったと感じています。自分から皆さんには、まずは自分を大事にして欲しいということを話しました。「世のため、後のため」に仕事をするためにも、自分の心身の健康管理を第一にして欲しいし、一人で抱え込まずにいて欲しい、また、未来永劫今の部署にいるわけではないので、この苦しみも期間限定だと割り切って良いし、しかしとどのつまりは自分自身を成長させるための糧だと思って仕事に臨んで欲しい、と話しました。このことについて、本当はもっと意見交換をしたかったのですが、残念ながら時間となってしまいました。
懇談を終えての感想ですが、皆さんやはり自分自身の仕事を意義あるものにしたい、そういう思いで、それぞれ問題意識をもちながら日々頑張っていることがよく分かりました。実は私は、参加した中で、市長の自分が一番得をしたのではないか、と皆さんに感想を述べましたが、それは悩みながらも何とかやってみよう、やらねばならない、という皆さんの意見を聞いて、自分も頑張らなければ、と改めて感じたからです。
良き人間とは向上心を持ち、常に疑問を持って生きる存在、そう自分は思っております。自分の仕事は何のためか、という問いに、一つの答えはありませんが、やはり自分なりの答えを持っていれば、仕事にも身が入るというものです。もちろん、どんな仕事でもまずは習熟が大切でしょう。「習うより慣れよ」「石の上にも三年」という諺もあります。習熟しつつ、その上で、その仕事がどういう意味を持つのか、結果として市民のためになっているだろうか、どうすればなるだろうか、自分自身腑に落ちないことがあれば声を上げ、周囲と共に常に検証し工夫改良し、時には事業を転換、あるいは廃止することも大切でしょう。
このように事業自体の意義を考えることと合わせて、自分自身が市役所で働く意味についても、ぜひ時々考えを巡らせていただきたいです。自分は何のために仕事をしているのか?生活費を稼ぐため、お子さんの養育のため、退職後好きなことをやるため・・・そういう現実的な答えもあるでしょうが、しかし本当にそれだけなのか、私は市役所の仕事は、市民のためであると同時に、やはりそれに携わる皆さん自身の人間的成長の糧にもしていただきたい、そう願っています。
以上で月いちメッセージを終わります。今年度も折り返し地点です。残り半年もどうぞよろしくお願い致します。

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