新年度の始まりにあたり訓示を行いました(令和5年4月3日)

更新日:2023年04月03日

皆さんおはようございます。令和5年度がスタートしました。昨年度までの皆さんの市政進展への尽力に感謝申し上げ、新年度もどうぞよろしくお願いいたします。
私は今年の1月に、本年は「和」を以て年の合言葉にしたいと申し上げました。改めて皆さんには職場における和を大切にしていただきたくお願いします。
さて、ここ数日桜も花吹雪となり、良い天候が続いています。おととい昨日と若泉公園、こだま千本桜に出かけましたが、いよいよ屋外ではマスクを外す人も多くなってきました。3月13日以降も、すぐには外せないだろうと言われた日本人のマスクですが、今後天候がさらに暖かくなり花粉が一段落すれば、特に屋外では多くの人がマスクを外すことでしょう。私自身マスクを外しての感想は、開放感と解放感です。一つは春の風を受け口の周りが開き放たれる開放感、もう一つは、これまでの息苦しい雰囲気から解き放たれる解放感、とにかく心地よいものがあります。
今もなお窓口業務などでは、感染予防という観点からマスク着用となっていますが、それ以外のマスク着用は個人の自由です。特に屋外では花粉や冬の風邪対策の季節が過ぎたら、思い切ってマスク無しで外の空気を吸っていただくことをお勧めします。
このマスクを外した開放感と解放感のなかで私が率直に感じたことは、人間の健康とは単に病気にならないということだけでなく、自分自身が呼吸によって大自然のなかで生きている、生かされていることを幸福と共に実感できる、ということでした。つまり健康とは幸福感をともなってこそ、そう強く思います。
皆さんはWell-being(ウェルビーイング)という言葉をご存知でしょうか。1948年制定のWHO世界保健機関の憲章にある言葉であり、健康とは病気でないとか、弱っていないということだけでなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、その人にとって完全に良好な状態を指す、とされます。
通常の健康という言葉を指すHealth(ヘルス)とは異なり、まさに肉体的、精神的、社会的にその人にとって満たされた、完全に良好な状態を指す、このウェルビーイングという言葉と概念は、当初は英語としてもあまり耳慣れない言葉だったと言われます。しかし徐々に世界的に広がり、定着し、例えば、世界医師会総会で規定される、医の倫理に関するジュネーブ宣言において、最新の2017年版に「患者のヘルスとウェルビーイングを第一に考慮するものとする」と、それまで盛り込まれていなかったウェルビーイングという言葉が入りました。
我が国でも、およそまだ一般的な言葉ではありませんが、様々なところで使われています。文言としては一般的でないにしても、政府や自治体が進める住民の健康づくり、保健事業において、まさにウェルビーイングとは大切な考え方であると言えるでしょう。本市においても使っている「健幸」、健やかの健に幸福の幸ですが、これはまさにヘルスとウェルビーイングの双方を指す言葉と言って良いと思います。
コロナ禍の長かった夜が、人々がマスクを外すことで徐々に明けてくるなか、市民の健康づくりは、改めてこの健幸、健やかに幸いの健幸、ウェルビーイングの考え方を大切にして、進めて行きたいと思います。そしてこれは保健事業だけに留まらず、市政は広く市民一人一人が、その人にとって肉体的、精神的そして社会的に、幸福に満たされた状態を目指すものであるという認識を新たにして、業務に励んでいただきたくお願いします。
そしてこのウェルビーイングは、職員の皆さん一人一人にとっても、実現されなければならないものだと私は思っています。皆さんの働く職場が、一人一人にとってやりがいのある、自分自身の学びや気づき、向上心に、そして何より幸福に、つながるものになりますよう、年頭に掲げた「和」の精神を以て、より良き環境づくりに努めて下さい。
以上で年度始めにあたっての市長訓示といたします。1年間どうぞよろしくお願いいたします。

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