群読劇「塙保己一物語」の上演が終わって(平成29年9月1日号)

更新日:2020年10月01日

 8月11日、本庄市民文化会館で本庄市民による群読劇「塙保己一物語」が上演されました。この群読劇は全くの市民手作りによる劇で、昨年11月にも児玉文化会館セルディで上演され、会場は満員となり大変好評を博したところです。この劇を今度は本庄市民文化会館で行おうと、竹並会長をはじめとする実行委員会では準備を進めてきました。前回同様、脚本は地元の根岸久さん、潤色と演出は前進座の志村智雄先生にお願いし、キャストも決まり、本庄公民館での長きにわたる稽古が行われました。
 前回参加していた方でも、半年以上時間が経過したものをまた覚えるのは並大抵のことではありません。まして新しいキャストの方にとっては、大変な苦労だったかと思います。たとえセリフと振付を覚えたとしても、当日大勢の前でしっかり演じられるか、登場回数や発言回数が多い役の方のプレッシャーは大変なものだったでしょう。
 本番当日、会場は超満員のお客様で埋め尽くされました。私もいわゆる「チョイ役」で参加しましたが、緞どんちょう帳が上がって会場が見えたとき、その迫力に圧倒されました。キャストのみなさんは大変な重圧の中、一所懸命に演じました。子役の小学生のみなさん、コーラスの東高等学校生徒のみなさんも素晴らしかったです。いつしか会場と壇上は一体となり、笑いあり涙あり、感動の群読劇になったと感じます。ご来場いただいた市民の皆さまの温かい声援が、時にプレッシャーに押しつぶされそうになるキャストを救ってくださいました。
 ある役どころを演じた知人が私にこう言いました。「誘われて群読劇に参加したが、改めて塙保己一について関心を持ち調べたところ、群書類従の編纂さんの動機が『世に知られていない文書が知られないまま埋もれないように』と知って感動した。陰で徳を積むことが今の世では忘れ去られている。こういう塙保己一先生の精神は大事」と。
 受付、誘導、撮影、編集、会計など裏方でご尽力された方々、スポンサー企業の皆さまも含め、全ての関係者の皆さまが、塙保己一先生の遺徳を顕彰してくださいました。心から敬意を表する次第です。

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