聖火リレーと「陸船車」(令和2年1月1日号)

更新日:2020年10月01日

 昨年の12月17日、東京2020オリンピック聖火リレーのコースと聖火ランナーが発表されました。本庄市では7月9日にはにぽんプラザをスタートし、中山道を東に進み市街地を抜け、藤田地区を通って滝岡橋までがコースとなります。
 実はこのコースは、聖火ランナーだけでなく、一部、自転車が走ることになっています。なぜ自転車なのか、それは、本庄市が自転車発祥(自転車機能の発明)の地であることにスポットが当たったからなのです。
 この由来ですが、江戸中期に北堀村(現在の本庄市北堀)の庄田門弥が「陸船車」と呼ばれる足こぎペダル式の自転車機能を持つ車を発明し、これが時の将軍(八代将軍吉宗であろうと推察)に上覧されたことが、近年の研究で明らかになっています(本庄市歴史民俗資料館研究紀要第4号 平成20年3月)。
 私も平成20年4月の市長コラムでこの研究発表を紹介しました。その後この歴史的事実は少しずつ世の中に認知されてきましたが、現在に至っても、まだまだ地元ですら知らない方が多いのが実情です。
 この度、国、県、市をはじめ、多くの関係者のご尽力で、庄田門弥のこの陸船車をオリンピック聖火リレーをきっかけとして大きく世に出そうという運びになったことは、本庄市長としてまことに喜ばしい限りです。
 実はこの陸船車、先ほど紹介した平成20年の研究紀要の発表後に、NPO法人本庄まちNETのみなさんが古文書を手がかりに復元を試み、足こぎペダルで動かす木製の車を、手作りで製作していただきました。本年7月9日の聖火リレーでは、この復元陸船車が製作から約10年の時を経て活用されます。また昨年の、聖火リレーコースと内容の発表の際には、新聞、テレビ等の報道で全国的にも取り上げられました。
 改めて、陸船車の研究そして復元に取り組み、光を当てていただいた全ての関係者の皆さまに、心から御礼申し上げます。
 本年のオリンピック・パラリンピックの成功と、自転車発祥の地本庄のPRが全国的に大きく明るい話題になりますよう、祈っております。

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