5歳児事件検証委員会の検証終了にあたり(令和5年7月1日号)

更新日:2023年06月30日

昨年3月、市職員の通報と警察の捜査により、5歳児の遺体が市内住宅の床下から発見されました。その後、このお子さんは同年1月頃に死亡、それまでに度重なる虐待を受けていたことが判明しました。まことに残酷で悲惨な事件です。
このような事件を二度と起こさせないために、警察の犯罪捜査とは別に、事件に至るまでのお子さんを取り巻く状況を専門的な見地から検証するため、昨年5月に検証委員会を設置いたしました。同年7月から弁護士、大学教授など有識者7人による検証が開始され、以降第三者の目線で本事件に関する客観的な事実の認定や、多角的な検証が行政から独立して実施されたところです。
この検証に対して、市では各課や関係機関から集めた情報を時系列で整理し、亡くなったお子さんの家庭状況や、事件の発覚に至るまでの市や関係機関との関わりをありのままに報告いたしました。検証委員会は計8回開催され、本事件の背景にある母子を取り巻く状況の検証と課題の抽出を行い、本来あってはならない児童虐待に対し、市や県などの関係機関が取り組むべき改善策等の提言が「検証報告書」として取りまとめられました。この検証報告書は、個人情報とプライバシーの保護に配慮したうえで一般に公表されるものであり、この原稿を書いている6月14日現在、公表に向けて最終確認を行っていると伺っています。この紙面が皆さまのお目に触れるときには、検証報告書も公表されていることでしょう。あらためて検証委員会メンバーの皆さまに、心から敬意を申し上げる次第です。
今後、二度とこのような残酷で悲惨な事件が起きないよう、市として検証報告書の内容を真摯に受け止め、いただいた提言の実施に向けた検討を速やかに進めます。合わせて、増大する子どもに関する相談に対応するための職員の増員、相談対応の質の向上を目指した新たなシステムの導入、また、保護者を対象とする講習など、具体的な施策を実施してまいります。
本事件が発生して1年半。司直による厳正な判断を期しつつ、あらためてお子さんのご冥福を心からお祈りいたします。

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