「時」を意識し、使いこなそう(平成23年1月分)

更新日:2020年10月01日

市長訓辞

新年あけましておめでとうございます。平成23年の新春を、ご家族おそろいで清々しく迎えられたことと存じます。あらためて今年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年1年間、私たちはそれぞれ本庄市行政の担い手としてさまざまな課題に取り組んできました。具体的な各部各課におけるみなさんの取り組みや成果については、御用納めの挨拶で申し上げましたのでここでは省略しますが、今日の仕事始めに当たり、改めて昨年のみなさんの努力に心から敬意を表し、感謝を申し上げます。
さて、新しい年が始まりましたが、国の内外情勢は依然として混迷した状況にあります。
国内を見れば、少子化・高齢化が進み、人口が減少するという近代国家始まって以来の拡大基調から、一転していまだ経験したことのない時代に我が国はすでに突入しています。
一方外に目を転じれば、政治も経済も国際情勢は不安定な状態であり、地球環境の問題も深刻さを増しています。
このような大転換期にあって、本来であれば国民の英知を結集して、我が国の進路を導き出す役割を果たすべき国の政治が混迷していることは、大変憂慮に堪えないところです。私は危機感を持ってこの新年を迎えました。
そして、こういう時だからこそ、私たちは自分だけのことではなく、国や地域社会やあるいは、自分たちの子孫のために、今の自分の役割の中で何ができるか、考え行動することが求められているそう感じます。まさに、本市が掲げる「世のため、後のため」という精神です。
本市の総合振興計画は、日本の地方自治体の一つとしての本庄市が、この転換期の時代を乗り切り、これからの持続可能なまちづくりを如何に進めるかという観点からまとめられたものです。言い換えれば本庄市のまちづくりは、20世紀型とでも言うべき拡大基調ではなく、21世紀型とでも言うべき、限られたさまざまな資源を有効に活かして、子や孫のために持続可能性を実現する新しい地域社会、新しい自治体の在り方を、行政と市民の協働により、模索し作り上げる、そういう使命を持っているのだということを、あらためてみなさんには意識していただきたく、年頭にあたりお願いいたします。
さて、私は一昨年の年頭の市長訓示において、総合振興計画の実施計画を推進するにあたって5つのキーワードを掲げ、その上で我々が心がけて行くべき言葉として「自ら」という標語を提示しました。まさに私たちが新しい時代を創る主人公として、一人ひとりが自ら感性を磨き、自らアンテナを高くし、「世のため、後のため」にどうすればよいか、主体的・能動的に考えていくことが求められているからこそ、この標語を掲げたのです。
また、昨年はこの「自ら」に加えて、「魂」という言葉を強調させていただきました。各々が仕事に魂を込めて行くということです。これは、行政の仕事とは何のためにあるのか、という原点に立ち返って、仕事にやりがい、人生に生きがいを持てる職場をみんなでつくりたいという思いからです。今の社会は閉塞感が漂っています。だれもがいとも簡単に「批評家」になれる風潮も、それがすべての原因とまではいいませんが、明らかに社会の閉塞感に拍車をかけています。これを打開するのは、仕事や人生に真正面から向き合う一人ひとりの姿勢しかない、と私は思うのです。
今、申し上げた「自ら考え、行動する」こと、そして「仕事に魂を込める」ことについては今後とも私は強調していきます。ぜひ、みなさんも留意していただきたくお願いします。
その上で、今年みなさんには、ぜひ次のことを心がけていただきたいのです。それは「時」を意識し、「時」を使いこなす、ということです。
「時」にまつわる言葉にはさまざまなものがあります。

  • 「時をはかる」、これは物事をどのくらいのスパンで進めるか考えるという意味です。
  • 「時を刻む」、これは単なる時間の経過だけでなく、しっかりコツコツと物事を進める意味に使われます。
  • 「時は待たず」、これは歳月が流れるというだけでなく、物事の期限は必ずくるという意味にも使われます。
  • 「時を逸せず」、つまり物事は新鮮なうちにスピード感を持って進めようという意味です。
  • 「時を見る」、これは物事を進めるチャンス、機会がいつかを見定めるという意味です。
  • 「時をつかむ」、物事を進めるチャンス、機会をしっかりキャッチするという意味です。

このように実にたくさんの意味が、この「時」にまつわる言葉には込められています。
市役所の仕事において、この「時」を意識し使いこなすということは、市民からはもちろん、職場の同僚など周囲からの「信頼」も得て、結果として自分自身の仕事への充実感と達成感につながるはずです。
今年はぜひ「自ら」と「魂」と、そしてこの「時」を意識し使いこなして仕事に励んでいただくことをお願いいたします。
最後になりますが、行政に携わる我々一人ひとりが、新しい時代を切り拓く原動力として、より市民から信頼され、自分の仕事へのやりがい、すなわち人生のいきがいを感じられる、そんな本庄市役所を、今年も目指していきましょう!困難な時代だからこそ我々が、新しい時代を創ろうという使命感を持って、自ら、魂を込め、時を使いこなし、まずは一人ひとり輝いていきましょう!それが市民の元気、本庄市の元気、そして日本の元気につながる、そう私は確信します。
以上で年頭の訓示といたします。今年一年、ともに頑張っていきましょう。

注釈:今月の「市長の月いちメッセージ」は、平成23年当初にあたり行われた「市長訓示」となります。

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