「年頭の訓示」 (平成26年1月分)

更新日:2020年10月01日

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

年末年始、今年は土日が重なり休みの期間も長く、それぞれ充実した充電期間を過ごされたと思います。1月1日の元旦マラソンでは参加者762人と、昨年を90人近く上回り盛況でした。

今日から仕事始めです。フレッシュな気分でスタートしましょう。
では、これより年頭の訓示を申し上げます。始めに昨年の総括、続いて内外情勢と地方自治体を取り巻く状況についての所感、最後に、年頭に当たり職員のみなさんへ送る言葉をお話しします。

まず、昨年の総括ですが、私の手元に各部長からのメモがあり、各課が昨年それぞれ取り組んだ事業とその実績が記されています。各課ともさまざまな事業に取り組み、実績を上げており、短時間で言い尽くせるものではありません。もちろん、やり残した課題や、まだまだ解決できていない課題もありますが、昨年の仕事始めに掲げた「前へ!」の合言葉どおりの1年であったと感じています。

少子化、高齢化、人口減少時代へ対応し、市民との協働による、環境に配慮した、安全・安心の持続可能な社会づくりを進めるため、昨年はみなさんの努力により、過去からの課題の解決に向けた取り組みと、将来への種蒔きとして新たな事業のスタート、またチャレンジ、さらに工夫改良しながらの継続があり、さまざまな分野で数々の成果をあげることが出来た1年でした。職員一人ひとりの、またそれぞれ組織としての市政進展への尽力に、市長として深く感謝申し上げます。

次に、内外情勢及び地方自治体を取り巻く状況について簡単に所感を述べます。安倍内閣も発足後1年を過ぎました。総理大臣がそのカラーを鮮明にして有言実行するのが、本来の議院内閣制による政治であると思います。国内外とも多事多難な中、株価も年末に1万6千円台を超え、現政権の舵取り、そして日本に寄せられる内外からの期待は高いものがあると考えます。少子化・高齢化が進む日本ではありますが、安倍政権には将来にわたる持続可能な国家経営への展望を拓いていただきたい。そしてまた持続可能な社会づくりはまさに我々の課題でもあります。

国レベルでは経済にも明るい兆しが見えてきたところですが、一方で大規模な経済対策や制度改正などの国の動向は、地方自治体また地域社会、地域経済に大きな影響を与えます。

すでにこれまでの経済対策などの影響により自治体の公共事業の現場では、労務・資材費の高騰と人手不足などの問題が深刻化しており、4月の消費税率改定の影響も相まってさらに多くの課題が起きてくることも予想されます。また制度改正で言えば、昨年のマイナンバー法の成立により平成28年の番号制度導入に向けた準備に各自治体も取り組みを加速しなければなりません。このような行政管理の分野はもちろん、社会保障の分野においてもさまざまな国の制度改正がすでに行われ、また今後も行われる予定であり、これらにも自治体として引き続きしっかり対応していかねばなりません。いずれにしても我々は政府また日本経済、社会全体の動向といった内外情勢を注視しながら、本庄市としての対応、また今後の戦略をしっかり練って行動しなければならないということです。

新しい時代に向けてさまざまな事業を行う一方、超高齢化社会の中で増大する社会保障ニーズへの対応を行うためには、今後とも、どうしたら最小の経費で最大の効果を上げることが出来るかを全職員が絶えず念頭に置き、情報のアンテナを高くしておく必要があります。

このような問題意識を私自身持ち続ける中で、昨年策定された都市計画マスタープランにあるフレーズ「人もまちも元気で健康な本庄」という言葉や、また10月に大分市で行われた全国都市問題会議に参加した際、そのテーマ「人の健康、都市の健康」という言葉に、深くうなずくところがありました。

改めて言うまでもなく、医療費などの社会保障費が上昇し続けている超高齢化社会に対応するために、「健康」というキーワードは非常に大切です。これは単に病気をせず長生き、という狭い解釈で考えるのではなく、自分が元気でも家族に心身の病気の方や介護を受けている方がいる場合、あるいは自分自身が病気になったり、介護を受けたりする場合があるということも前提としたうえで、そのような方々も含めてどうしたら各々一人ひとりが少しでも心身ともに健やかに、また病気や介護を受けていても、それぞれ生きがいを持って尊厳ある生活をすることができるか、このように広く解釈して考えたいと思います。

そこで、3点目の今年みなさんに送るキーワードとして、今申し上げた「健康」、これをみなさんに呼びかける意味で、「健やかに」としました。人間誰でも、老若男女、健やかにありたいと思わない人はいません。この「健やか」という言葉は、古くは「すくやか」あるいは「すくよか」と読んだそうです。古語辞典で調べると、体が丈夫なさま、だけでなく、心がしっかりしている、武骨で生真面目なさま、などという意味があります。

超高齢化社会が進行する現在、市民の皆さまの心身ともに「健やか」な地域社会を目指して、各種の事業に取り組んでいきたいと思います。

また健やかという言葉は、個人の心身のみならず、あらゆる事柄に適用できる大切なキーワードです。

全ての行政の事業は、本庄市また本庄市民にとって健やかな未来を創るためのものであり、財政面や、将来性、あるいは倫理道徳面などさまざまな角度から見て健全なものでなければならないと考えます。

そして行政に携わる我々もそれぞれが心身ともに健やかな人でありたいし、また我々の働く場も、健やかな組織、健やかな市役所でありたいと思うのです。さらに言えば、都市の健康という視点も、ハード面、ソフト面双方で非常に大切です。このような願いを込めて、「健やかに」という言葉を年頭に掲げます。

もちろん、これまで掲げてきた言葉についても、私自身は大切にしていきたいと思っています。ぜひ職員のみなさんにもご理解をお願いします。

自ら、魂を込め、時を見て、勁(つよ)く、前へそして健やかに、この1年間のみなさんそれぞれの仕事への取り組みに期待し、平成26年、健全なる本庄市政の進展のために、全力を尽くしていきましょう。以上で私の年頭の訓示を終わります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

この記事に関するお問い合わせ先

企画財政部秘書課秘書係
〒367-8501
埼玉県本庄市本庄3丁目5番3号
電話:0495-25-1154
ファックス:0495-21-8499
メールでのお問い合わせはこちら