「ストレスについて」(平成26年11月分)

更新日:2020年10月01日

 みなさんおはようございます。11月になりました。今月の月いちメッセージをお送りします。昨日のお祭りまで含め、この1か月はさまざまな行事、イベントがありました。多くの市民が楽しまれたこれら行事、イベントの成功の蔭には、多くの市職員の支援があり、市長としてみなさんに心から御礼申し上げます。
 さて、今年度も半ばを過ぎましたが、みなさんそれぞれ仕事の状況はどうでしょうか。加えて、ご家庭の状況はどうでしょうか。そしてご自身の状況はどうでしょうか。
 これは100人に聞けば、100通りの答えが返ってくる問いだと思います。
 仕事、家庭、自分の心と体、この三つは、どれに事が起きても、すべてに影響が出ます。どんなに仕事が順調で体が頑丈でも、家庭内不和があれば、あるいは肉親が病気になれば、そのストレスは仕事に、また自身の心身に当然影響します。
 また、仕事が順調、家庭内も穏やかであっても、病魔が自分の体をむしばんでいる事を知ったら、どんな人間でも強いストレスを抱えるでしょう。そして、どんなに体が丈夫で家庭内がうまくいっていても、仕事上で大きなストレスを抱えれば、家庭や心身の健康に影響がないと言い切ることは出来ないでしょう。
 まことに世の中は不条理なことだらけです。
 さて、ストレスの感じ方や何に対してストレスを感じるか、これは個人個人千差万別です。一般的に言って、過度なストレスは人の心身をむしばむけれども、逆に全くストレスがないと、人の心身はかえって老化のスピードが速まるそうです。幼児期は親の愛情をたっぷり受けることが必要、そして青年、壮年期には適度なストレスの体験、つまり心身ともに負荷がかかることで、脳が活性化し、これが結果として、やがて来る老年期を円満に迎える準備になると、ある心療内科の先生がおっしゃっていました。
 この心療内科の先生によれば、我々の仕事上のストレスは、ひも解いてみるとそのほとんどは対人関係由来のものだそうです。しかし対人関係は実は永続するものではありません。永続するものではないからこそ、逆に今自分が受けている試練や苦労を期間限定のものととらえ、自分はどのような事に悩むのかを見つめ、無理をせずしかしコツコツと自分に出来ることをやる、それが結果として人生を深める経験になるならそれもよし、ならなくてもそのうち終わってしまうこと、そんな風に思えばよいとその先生はおっしゃいます。
 これは理不尽なハラスメントや、極度のストレスによる心身の変調をも我慢すべきだなどと言っているのでは全くありませんので、誤解ないよう願います。あまりにストレスが大きい時には、我慢せずに思い切って休むことが一番の回復の近道だそうです。
 また、これは私が最近思う事ですが、「なんでもポジティブに考えなさいというプラス思考の無理強い」、これが日本社会にストレスを蔓延させる元凶ではないでしょうか。楽観的な人は、放っておいてもプラス思考なのです。悲観的な考えの持ち主にプラス思考を無理強いしてもかえってその人を苦しめるだけではないのか、そう思うのです。日本は元々物事をどちらかと言えば悲観的にとらえる国民が多いからこそ、各国に比べて安全安心への関心が高く実際に実績を上げているのです。楽観主義者ばかりの社会は、かえって不祥事と大事故のオンパレードでしょう。物事を悲観的に感じる性格の人がいるからこそ世の中も組織も維持されているのです。その性格を無理に変えようとする必要は全くなく、ストレスを無理にポジティブなものとして考える必要もない、ありのままに受け止め、ありのままにやり過ごす、もちろんそれをバネにしたいと思った時は、大いにバネにすればよいのです。プラス思考自体は悪くありませんが、無理強いすることはやめるべき、そう私は思います。
 さて、私自身も日々さまざまなストレスにさらされています。そういう中で、みなさんの参考になるか分かりませんが、私が実践している誰でも出来るストレス解消法を、お話の最後に一つ紹介します。
 それは呼吸法です。人間は、ストレスで体が緊張しているときは肩で息をしており、息を吸うときお腹をへこませていますが、これと逆の腹式呼吸、息を吸うときお腹がふくらむ呼吸法を心がけています。息の吸い方については諸説ありますが、私の場合、口呼吸でなく鼻呼吸で、吸う息は早く、吐く息は長く、を習慣づけています。おへその下に神経を集中させて行うとなおよいです。
 息を吸うとお腹がふくらむ、これは慣れない人には難しいですが、習慣づけるとお腹も温まりますし、ストレスに対してばかりでなく体の免疫力もつきます。世にたくさん健康法は流布されていますが、一番の基本は呼吸です。みなさんもどうぞ試してみてください。ただ、こう言っていて自分が病気になってしまっては説得力がないので、私も気を付けます。
 今日は人間誰しも受けるストレスについて、思うところをお話させていただきました。みなさんの心身、家庭環境、そして職場環境の健康を心から祈っています。

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