市民の声を励みとして(令和7年10月1日)
おはようございます。10月1日になりました。今年度も折り返しです。今月の月いちメッセージをお送りします。
さて市役所には毎月毎週、市民の皆さまから多くのお手紙やご意見が寄せられています。私自身も一つひとつに目を通しております。内容の多くは行政へのご要望やご批判であり、大切なご指摘も沢山あり、そして中には理不尽なものもあります。現場で直接市民への対応にあたっている皆さんも、市民からのお声を1つの気づきと捉え、ご批判も真摯に受け止め前向きに事にあたっていることでしょう。ときに心が折れるような言葉を浴びせられる場面もあると思います。そうした状況の中でも市民に向き合い、誠実に仕事を進めている皆さんに、心から敬意を表し感謝します。
さて、本年度いただいた市長への手紙の中から、職員の皆さんの働きを称える市民からのお声を3通紹介します。こうした温かい言葉が届くことは有難く、だからこそ皆さんに紹介し、共有したいと思います。
一つ目のお手紙です。「昨年に川の端の土壌改善や雑草除去をしていただきました。とてもすっきりしたのに、まだお礼を言っていませんでした。遅ればせながらどうも有難うございました。その川に今年、蛍を見ることが出来ました。川が綺麗になり蛍が飛んでいる姿を見て、とても感動し嬉しい気持ちになっています。」という内容でした。
環境改善がなされた上、そこに蛍が舞うという自然の恵みまで戻ってきたことへの感謝の声です。これは市民の声に応え地道に作業を重ねた職員の努力の結果であり、真面目にやっていることが報われた証だと思います。
二つ目のお手紙は、偶然の出来事から生まれたものです。おそらく市役所の資源回収所付近の出来事でしょう。「ダンボールを運んでいたところ落としてしまった。すぐに拾ってくれた男性職員が『大丈夫ですか?』と声までかけてくれた。その後、前から来た女性職員も『私が運びましょうか?』と声をかけてくれた。八十路の老人にとって、見て見ぬふりをする人が多い中、2人の優しい声かけに勇気が出ました。今日は吉日です」との内容です。
職員の人柄が伝わり、市民が「今日は吉日」とまで感じてくださったこと。この出来事は、職員一人ひとりが人としての温かさを持って行動していることの証です。
三つ目のお手紙は、市の広報紙に関するものです。「最近の広報ほんじょうを見て驚きました。表紙の写真が芸術的で衝撃でした。行政の広報は必要な情報を載せるだけで充分と思っていましたが、目から鱗。プロの写真家でなく、正真正銘職員の皆さんの仕事と聞き、筆を執りました。こう作りたいと思っても簡単にできるものではありません。これからも頑張ってください。」という内容です。
広報紙という市民との大切な媒体において、職員の工夫や挑戦が、感動を与えたということです。単なる情報伝達にとどまらず、市の魅力を引き出し、市民に誇りを抱いてもらおうと励む姿勢が、確かに評価されている証です。
この3通のお手紙には共通点があります。それは「職員の誠実な姿勢や市を思う情熱が市民に伝わり、感謝や感動につながっている」ということです。蛍が飛ぶ川の景色も、日常のさりげない親切も、広報紙の1枚の写真も、どれも皆さんが日々積み重ねている努力と姿勢の結果でしょう。 またこの3通以外にも、児童センターや公民館の温かい対応への感謝なども寄せられています。
もちろん、全ての仕事がこうして目に見える形で評価されるわけではありません。むしろ、多くの業務は目立たず、成果は理解されにくい。それでも、市民は確かに見ています。小さな行いも、真剣な取り組みも、必ず誰かの心に届いています。そしてその思いが、市長への手紙という形で市役所に返ってきたのです。
私は、市民からのこうした声を、ただの「褒め言葉」として受け取るのではなく、「真面目に頑張る人が報われる社会」を築くための確かなしるしにしたいと思います。市役所という職場は、批判や不満が寄せられる場であるがゆえに、働く皆さんが気持ちをすり減らしてしまうことも多々あります。しかし、こうして市民から寄せられる感謝の声があることも忘れずに、皆さん一人ひとりのやる気や誇りそして自信につなげてほしいのです。
本日紹介した市民からの声、どうぞ自分への励ましの言葉だと思ってください。そして、同じように日々頑張っている同僚たちと共に、互いを支え合い、真面目に働くことが正当に評価される職場文化を今後とも築いて参りましょう。
今年度も折り返しです。後半もどうか胸を張って、それぞれの持ち場で力を尽くしてください。以上で今月の月いちメッセージを終わります。
更新日:2025年10月03日