勁い組織とは(令和8年6月1日)

更新日:2026年06月02日

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皆さんおはようございます。6月1日になりました。今月の月いちメッセージをお送りします。
まずは先日のごみゼロの日の清掃活動、大変お疲れ様でした。休日にもかかわらず、多くの職員の皆さんに参加いただきました。改めて感謝申し上げます。
年度替わりから2か月が経ちました。それぞれの職場では、新たな業務や制度への対応も本格化している頃ではないかと思います。日々の仕事に追われていると、どうしても目の前の案件を処理することに意識が向きがちですが、時には少し立ち止まり、「組織として仕事をすること」について考えてみることも必要かと思います。
今日は改めて、私が考える「勁い組織とは何か」についてお話しします。
行政の仕事は、市民の皆さまの暮らしを支える仕事です。一つひとつの事務を正確に行うことが求められます。しかし同時に、どれほど注意を払っていても、人が関わる以上、思い込みや見落としを完全になくすことはできません。だからこそ、「組織として仕事する」ことが大切です。
私は特に、組織が機能しているかは問題が起きた時にこそ現れると考えています。
皆さんは「ハインリッヒの法則」をご存知でしょうか。1件の重大事故の背後には29件の軽微な事故があり、そのさらに背後には300件のヒヤリ・ハット、つまり事故には至らなかったものの、小さな異変やミスが存在するというものです。「重大な問題はある日突然起きるのではなく、その前に小さな兆候が積み重なっている」という教訓として、今なお様々な分野で引用されています。
特にこの考え方が安全管理の根幹に据えられているのが航空業界です。
今から50年近く前、スペインのテネリフェ空港で起きた航空史上最大の衝突事故は、優秀と思われていた操縦士の判断ミス、しかも本人がそのミスに気付かず、副操縦士も違和感はあったが進言できなかった、など複数のミスが重なる中で起きました。
このような事故の教訓から、航空業界では、どのような優秀な人間でも思い込みや見落としは存在するとし、航空機事故が発生した際には、原因を操縦士個人のミスだけに求めるのではなく、事故の背景にどのような要因があったのかを徹底的に検証するようになりました。操縦士の判断だけでなく、手順や情報共有、教育や組織体制に至るまで検証し、再発防止につなげています。そして、その過程で何より重視されるのは、異常や違和感を隠さず報告する文化です。小さなミスやヒヤリとした経験が共有されることで、大きな事故の防止につながるからです。
私は行政組織も同じだと思います。
問題は起きない方が良い。しかし、問題が起きた時には事実から目を背けず、状況を把握し、共有し、改善に向けて行動することが重要です。そのためには、問題を起こさせない仕組みを不断に見直し、小さな違和感や気づきを共有できる組織であり続けることが欠かせません。
そしてまた、行政には市民の皆さまへの説明責任があります。
組織の内部では自由闊達に議論し、率直に意見を述べる。そして問題があれば共有する。一方で外部に対しては、事実関係を整理し、しっかりと責任ある形で説明する。
この2つは相反するものではありません。むしろ両立していなければならないものだと私は思います。
なお、ここで忘れてはならないことがあります。
組織として課題を受け止めることと、個人の責任を曖昧にすることは同じではありません。私は、組織の問題を個人だけの責任に帰するべきではないと考えています。しかし同時に、一人ひとりが自ら考え、自ら判断し、その結果について説明できる職員であってほしいとも願っています。
組織とは、誰か一人に責任を押し付けるものでも、誰も責任を負わないものでもありません。それぞれが自らの役割を果たし、必要な時には声を上げ、問題が起きた時には事実を共有する。そして改善に向けて行動する。その積み重ねによって組織は勁くなります。
私は市長として最終的な責任を負っています。しかしそれは、皆さんの責任がなくなるという意味ではありません。
皆さんには、「市長、副市長、教育長がいるから大丈夫」「部長、課長がいるから大丈夫」ではなく、「自分自身が本庄市役所を支えている」という当事者意識を持っていただきたいと思います。
6月は日常業務が本格化する時期です。ぜひ今一度、自分の仕事を見つめ直しながら、互いに声を掛け合い、小さな違和感や気づきを共有し、それぞれの持ち場で職責を果たしていただきたいと思います。
私自身も、当たり前ですが市長一人で勁い組織を作れるとは思っていません。
職員一人ひとりが問題を自分事として捉え、互いに支え合いながら成長していく。その積み重ねによって、市民から信頼される組織が築かれていくのだと思っています。
以上で今月の月いちメッセージを終わります。天候不順な梅雨に入ります。心身の健康を第一に頑張ってまいりましょう。

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