本庄市立小・中学校の教育環境の向上について
本庄市立小・中学校の教育環境の向上について
全国的な少子化による学校の小規模化が進行する中、本市では令和4年度に公共施設等マネジメント推進審議会に学校部会が設置され、将来の子どもたちにとって望ましい学習環境、地域の実情に応じた学校教育の在り方や学校規模について検討を重ねてきました。
この学校部会で審議した結果、「本庄市立小・中学校の適正規模及び適正配置の基本的な考え方(案)」を作成し、本市の学校規模の適正化を推進しています。
一方で、児童生徒を取り巻く社会の状況は様々に変化しており、学校では学習意欲の低下や学校生活の不適応など、児童生徒に関する課題が多様化、複雑化しています。また、本市の学校施設は、昭和40年代から平成初頭にかけて建築されたものが多く、老朽化が進行する中、一斉に改修の時期を迎えています。
こうした様々な課題に対して、本庄市教育委員会では、児童生徒が自らの人生を切り開き、自立できるよう確かな学力、豊かな心、健やかな体を育む教育を推進するために、本市の子どもたちの教育環境の整備について、最優先に進めていきたいと考えています。
(資料)本庄市立小・中学校の教育環境の向上について (PDFファイル: 4.7MB)
教育環境の整備1 「学校規模の適正化」
「本庄市立小・中学校の適正規模及び適正配置の基本的な考え方(案)」では、本市の望ましい学校規模を「小学校は全学年でクラス替えができる1学年2学級以上、中学校は教科担任が学習指導できる9学級以上」としています。
この基本的な考え方(案)に基づいて、将来の児童生徒数を考慮したうえで、「中学校区単位」で「複式学級の解消を優先して」学校規模の適正化を行います。
学校規模の適正化の際には、統合により教育環境が変化する児童に対して通学用バスを導入します。また、統合校の交流事業、スクールカウンセラーによる支援等、児童の心のケアに努めて進めていきます。
中学校区 | 小学校 | 適正化内容(案) | 統合場所(案) | 統合年度(案) |
本庄東 | 本庄東小、藤田小、仁手小 | 3校を統合 | 本庄東小 | 令和13年度 |
本庄西 | 本庄西小、旭小 | 2校を統合 | 本庄西小 | 令和21年度 |
本庄南 | 北泉小、本庄南小、中央小 | 現状維持 | - | - |
児玉 | 児玉小、金屋小、秋平小(本泉小)、共和小 | 4校を統合 | 未定※ | 令和18年度 |
※児玉小学校を増築する場合と新たな場所で新築することについて、比較検討します。
教育環境の整備2 「学校施設の大規模改修」
本市の学校施設は、昭和40年代から平成初頭に建てられたものが多く、校舎の改修時期を迎えています。
校舎の改修は、経年により老朽化した学校施設を将来にわたって長く使い続けるため、長寿命化改修をするとともに、内装の木質化や多目的スペースの設置等、建物の機能を現在の学校が求められている水準まで向上させる工事を行います。
改修時期については、築年数、劣化状況、改修履歴などの特性に加え、学校規模の適正化や市が保有するハコモノ施設全体の状況及び財政状況を踏まえた改修時期を設定することで、維持保全事業費の平準化を図ります。
改修校 | R7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
本庄東小 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||||||
本庄西小 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||||||
児玉統合小※ | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||||||
北泉小 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||||||
本庄南小 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||||||
中央小 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||||||
本庄南中 | 〇 | 〇 | 〇 |
〇 改修工事予定
※児玉地域の小学校の統合場所が未定のため
教育環境の整備3「学校プールの集約化」
本市の学校プール施設については、昭和30年代から40年代に設置されており、校舎同様に老朽化が進行しています。このため、今後一斉に改修や更新時期を迎え、各校のプールを維持した場合には、多額の費用を要します。
また、水泳授業は梅雨時期や近年の猛暑による熱中症予防のために授業を中止することがあるなど、天候等の制約を受けることが多く、計画的な実施が困難です。
本庄市教育委員会では、令和3年度より学校プールの在り方について検討を開始し、2校での共同利用、民間・公営プールを活用した水泳授業の試行、各手法を活用した場合のコスト比較を行ってきました。
その結果、小学校のプールは新規プール拠点を整備し、1か所に集約する検討を進め、中学校のプールは当面の間は1校1プールを維持する方針を示しました。
教育環境の整備4「屋内運動場空調設備の設置」
本市の小中学校では、熱中症警戒アラートが発表された場合、全面的に運動を控える対策をしていますが、近年の暑さを考慮すると、体育の授業や集会、部活動等で使用される屋内運動場では、熱中症対策として空調設備設置の必要性が高まっています。
また、学校の屋内運動場は災害時の避難所としての利用も想定されるため、防災機能強化の観点からも、空調設備の設置は望ましいものになります。
こうしたことから、学校の屋内運動場に空調設備の設置を検討します。
教育環境の整備5「小中一貫教育の推進」
本市では、小中学校間の情報交換や交流により、小学校から中学校へ円滑な接続を目指す「小中連携教育」に取り組んできましたが、この小中連携教育をさらに進め、小中一貫教育を推進します。
小中一貫教育のねらいは、児童生徒の学習意欲の向上と中一ギャップの解消になります。全国的に中学進学後の学習意欲の低下や中1ギャップに起因する不登校生徒の増加が問題となっていますが、本市でも同様の傾向があり、重要な課題となっています。9年間を通じた教育課程を編成し、系統的な教育により、小学校と中学校の教育活動の違いや、小学校段階からの学習面でのつまずきなどによる学習意欲の低下や中1ギャップの解消を目指します。
令和6年度より推進組織を設置し、基本方針や具体的な取り組みについて協議していきますが、各中学校区における立地状況に合わせた最適な小中一貫教育を検討する中で、予定されている学校規模の適正化や学校施設の改修時期を考慮して、小中一貫校や義務教育学校の設置についても調査・研究していきます。
各中学校区の小中一貫教育の型

更新日:2025年01月31日