令和7年全国広報コンクール「内閣総理大臣賞」及び「総務大臣賞」受賞

地方自治体等の優れた広報活動を表彰する全国広報コンクール（主催：公益社団法人日本広報協会）において、都道府県の審査・推薦を通過した自治体作品448点のうち、広報企画部門で「本庄市シティプロモーション事業」が『内閣総理大臣賞（総合1位）』を、また、広報写真組み写真部門に提出した「広報ほんじょう」が、『総務大臣賞（部門1 位）』を受賞しました。

人口減少下において、単に外からの移住者を増やすだけではなく、市民の皆さんをはじめ、本市に関わる方々が、「住みたい、住み続けたい、関わりたい」、本市のファンとなり、さらには、まちを自らが楽しむ「推し」となることが重要だと考えました。
シティプロモーションの一環として取り組む様々な事業が、関わる皆さんの思い思いの「推し」を生み、市全体の「推し」であるブランドメッセージ「どこにでも行けるけど、ここにいたい。本庄」の誕生につながりました。本企画ではここに至るまでの事業の軌跡とこれからの可能性を発表しました。

論理と実践の積み重ねから「まちの当事者を増やす」という目標を見出し、総合的な展開につながっていることが素晴らしい。課題のとらえ方、分析から導かれた目標設定の説得力、継続的な「七校祭」（6校になっても名前を踏襲する点も含め）の取り組みの質を上げ、企画としてさらにパワーアップしている点を高く評価する。

特に庁内全体で当事者意識を持ってもらうため、総合計画に位置づけたうえで、シティプロモーション計画を策定し、若手職員によるプロジェクトチームや地域連携などを実現できたことは特筆できる。高校卒業生の参加で、まちの当事者増加という目標を着実にクリアした点や、新たに作成したブランドメッセージ、ロゴのクオリティも素晴らしい。

シティプロモーションを市外からの認知獲得としてとらえるにとどめず、地域の力、関与意欲を高める取り組みとして位置づけていることは重要であり、そうした成果を十分に定量化して提示したうえでの取り組みは、多くの自治体にとって参考となるだろう。

夏の恒例行事となっている、「本庄祇園まつり」と「こだま夏まつり」の様子について、当日の降りしきる雨を吹き飛ばすほどの熱気と盛り上がりに包まれる参加者の「躍動」を2ページにわたり表現したものです。

この躍動は、まちへの愛着と祭りを心の底から楽しむ「人の思い」の積み重ねが生んでいると考え、「人」をメインに捉え、祭りを全力で楽しむ参加者の写真を実際に紙面上で積み重ねることで、その「躍動」が読者自身にも届くよう表現しました。

見開き紙面いっぱいに現場の熱量が伝わってくるダイナミックな作品。エネルギー溢れる人々の歓声や熱量が誌面から押し寄せ、一目見て魅了されてしまった。躍動感あふれる写真を全面に敷き詰め、劇画調の加工とデザインを施すことで、印象的なページに仕上がっている。

当日はあいにくの雨天だったというが、難しい雨天時の撮影でも、バリエーション豊かにシャッターチャンスをしっかりつかみ、街の人々を主人公にしたストーリーを見事に作り上げている。大胆なレイアウトにより、まるで祭りの中に放り込まれたような臨場感が生まれている。雨にも負けずに躍動する祭りの参加者の姿が、熱気と活力を力強く伝えている。

二つの祭りを対比させた写真選定も、躍動感の演出に一役買っている。左右ページで異なる地域にも関わらず、多くの情報量を感じさせない構成力と、一つにまとめ上げる優れたデザイン性と配色のセレクトや、バランス感覚も素晴らしい。コラージュのメリハリや構図、バランスもよく、トーンの統一感もあり、映画ポスターのような完成度の高さがある。

夏祭りの組写真というと、参加者の表情や、催し物、出店など様々な風景を混在させる構成が多い中で、コラージュされた写真は一貫して「神輿×人」にフォーカスされている。最もボルテージの高い瞬間を集めたことで、よりメッセージが強まっていた。

公益社団法人日本広報協会の主催により、1964（昭和39）年から、地方自治体等の広報活動の向上に寄与することを目的に実施されています。

都道府県別に「広報紙、ウェブサイト、広報写真、映像、広報企画」の5媒体10部門の代表作品を決定し、全国で部門ごとに審査され、特選・入選を決定します。

受賞作品（事業）は、公益社団法人日本広報協会が発行する月刊「広報」5月号に掲載（予定）され、全国の自治体に配布・周知されます。