児玉地域における学校の統合について(令和6年8月15日及び10⽉25⽇回答)
意見・提言
(1通目)
初めてお便りします。
児玉町全域の小学校が、全て統合予定との計画を拝見しました。
統廃合はある程度致し方ないこととは思いますが、児玉町の全ての小学校が1つに統合されることに、衝撃を覚えました。児玉地域の過疎・少子高齢化がより加速されるように感じられて仕方ありません。
統廃合を決める前に、若い世代の人口増加や子どもを産み・育てやすい町づくりのための施策を本気で考えるべきではないでしょうか。ただ、「まちなかがにぎわうまちづくり」だけでは、人口が増えるのは難しいと思います。
普段から市政に関して積極的に情報を取り入れているわけではないので私が知らないだけかもしれないのですが、「子どもを、産み育てやすい環境づくり」、「少子高齢化の進行を食い止める」ための市の本気が、私には感じられません。
小学校が統合した後に、小学校がなくなる本泉、秋平、金屋、共和がどのように発展していくビジョンをお持ちなのか、市長のお考えをお聞きできればと思います。
また、統廃合の決定はもう変えられないことなのでしょうか。まだ、その前に私たちにできることがあるのではないでしょうか。
(2通目)
ご回答いただきありがとうございました。小学校統廃合の決定に至った経緯や理由がよくわかりました。
しかしながら、「学校は地域にとって重要な存在」と認識されていながら、検討のための意見収集が学校関係者や保護者・教員のみにとどまり、地域住民からの意見は取り入れられないとお見受けしましたが、それでは少し偏りがあるのではないでしょうか。(とは言え、全ての地域住民に聞けば良いかというと、そういうわけでもないと思うので線引きが難しいところではありますが)
また、私自身は統廃合自体に全くもって反対する立場というわけではないのですが、統廃合を検討する前に統廃合をしなくても済むような施策、つまり地域の子育て世代の人口増加のための施策や検討が十分になされたのか。
今後の児玉地域の発展に本庄市としてはどのような展望を持っておられるのか?
という点について疑問を感じたのです。
その点につきましても質問をさせていただいたように記憶しておりますが、もし可能であればご回答いただけないでしょうか。
回答
(1通目に対する回答)令和6年8月15日回答
本市が現在進めている公共施設の見直しにつきまして、〇〇様には大変ご心配をおかけしております。公共施設のなかでも、学校は地域にとってとりわけ大きな存在であり、未来を担う児童生徒がどのような教育環境で学べるかも非常に重要な課題であると認識しております。
全国的な少子化が進行するなか、本市では、将来の子どもたちにとって望ましい学習環境、地域の実情に応じた学校教育の在り方や学校規模について検討を重ね、令和4年度に「本庄市立小・中学校の適正規模及び適正配置の基本的な考え方(案)」(以下「基本的な考え方(案)」と省略します。)を作成いたしました。
この基本的な考え方(案)の中で、小学校では「全学年でクラス替えができる1学年2学級以上」、中学校では「教科担任が学習指導できる9学級以上」を望ましい学校規模とし、「中学校区単位」で「複式学級の解消」を優先することといたしました。
児玉地域では、児玉小学校において今後6年間で約170人が減少、金屋小学校、秋平小学校(休校中の本泉小学校は秋平小学校に含みます。)及び共和小学校についても児童の減少が見込まれ、令和12年度には、児玉小学校以外の3校とも全学年が1学級になると予想されます。そのため、学校関係者等への説明会におけるご意見や保護者や教員を対象としたアンケート調査の結果を踏まえ、児玉中学校区につきましては4つの小学校を統合することが望ましいと判断したものでございます。
統合後においても、地域コミュニティの場を保持しながら、各地域の皆さまとともに地域づくりについて考えていくことが不可欠であると考えております。
今回の統廃合とあわせて、小学校跡地等の有効活用に向けた検討や老朽化した公民館等を複合化することで多世代が集い交流できる施設の建設などを検討してまいります。
これら学校を含めた公共施設の統廃合につきましては、市民の皆さまの声をお聞きしながら丁寧に進め、未来に向けて明るい希望が持てるまちづくりに努めてまいりたいと考えております。
(2通目に対する回答)令和6年10月25日回答
ご意見を拝読させていただきました。過日送付しましたお返事で十分にお伝えできなかった点につきまして、改めてお返事させていただきます。
まず、市の見直し方針に係る意見収集でございますが、7月20日から8月25日にかけて学校施設を含めた公共施設の見直し方針に係る地域説明会を計14回開催し、地域の皆さまから幅広くご意見やご提案をいただきました。
この説明会においても、〇〇様からのご意見と同様に、施設の見直しだけでなく、子育て世代の人口増加のための施策等についてご意見をいただきました。
本市では、子育て世帯の家計の負担軽減や働きやすい環境づくりに取り組むなど、少子化に歯止めをかける対策に努めているところでございます。人口動態としましては、令和元年から社会増減がプラスに転じており、特に子育て世帯が多いと思われる30代の転入超過が続いているところでございます。今後とも、様々な形で子育て世代の支援に取り組んでまいりますが、一朝一夕に人口増加へとつながるものではないという現実もしっかりと受け止める必要もあるかと存じます。
次に、本市の発展に向けた今後の展望でございますが、様々なご意見や捉え方がある中で、各公共施設に関しましては、福祉、子育て支援、地域コミュニティ、生涯学習、防災のコンセプトを考慮しながら施設を統合または複合化することで、計画的かつ持続可能な施設の整備及び配置を図ってまいります。
これらのコンセプトにより、こどもから高齢者、身体に障がいがある方など、幅広い立場の皆さまが快適で安心して利用できる施設の整備を目指します。
一例を申し上げますと、児玉町蛭川にある共和公民館の場所には、市内の各小学校が共同で利用できる全天候型の屋内プールを含めた複合施設を新設する予定です。この屋内プールは時間帯を分けての一般開放も検討しており、施設内には公民館等の機能も併設する予定ございますので、多世代での利用や交流を通じて地域の活性化につなげて行きたいと考えております。
また、児玉地域の各小学校を1校に統合した場合の空き校舎につきましては、官民連携等による利活用の可能性も検討してまいります。
引き続き、限られた財源の中で効果的、効率的な施設管理を行いながら、こどもたちの教育環境の整備や、継続可能な公共施設の整備・運営に取り組み、未来に向けて明るい希望が持てるまちづくりに努めてまいります。
この手紙の内容に関するお問い合わせ先
学校の統合に関する内容:学校教育課 71-8690
手紙のうち上記以外の内容:企画課 25-1157



更新日:2025年05月30日