育てよう本庄市のPRスポット (平成29年3月1日号)

 耐震補強工事を終えた旧本庄商業銀行煉瓦倉庫。4月からは、かつての中山道の繁栄の歴史を伝える資料の展示と、誰もが利用できる広い貸し出しスペースを備えた施設としてリニューアルオープンします。
 今回の耐震補強工事は約120年前の建築当時に製造された、深谷産の煉瓦でできた壁を保存しながら実施されました。建築学的にも大変貴重なこの煉瓦倉庫、今後は民間委託も含め、管理運営方法についてより適切な方法を検討し、中山道に点在する歴史遺産を代表する建造物として、訪れる人たちに末永く親しまれる施設となるように努めてまいります。
 一方、児玉地域を代表する歴史的建造物である競進社模範蚕室においては、建物の周辺整備を進めています。本年度中にトイレや休憩所、新年度は駐車場の整備が完了します。我が国の産業教育発祥の地の歴史と、木村九蔵をはじめとする近代蚕糸業の発展に尽くした先人の遺徳を、内外からお越しの皆さまに広く学んでいただける施設として、末永く大切にされるよう努めてまいります。
 そして、本庄早稲田駅の東側ではマリーゴールドの丘の公園整備が完了し、4月にオープンとなります。大久保山の丘陵が北に突き出た「前山」の自然を活かしたこの公園は、他にはない素晴らしいビュースポットです。秋はマリーゴールド、春は芝桜が楽しめるほか、眺望を活かしたさまざまなイベントも開催できます。また憩いや出会いの場として、訪れた皆さまには大いに親しんでいただきたいと思います。
 いずれの施設も、整備されただけでは「活きた」ものとはなりません。文化財や自然の持つオリジナルな価値（独特の景観など）をベースに、そこを訪れる、また利用する人たちのさまざまなアイディアによって、より生き生きとした、私たちが内外に誇れるPRスポットへと育って行くことを、私は願っております。そしてその事が私たちの郷土愛の醸成につながれば、こんなに嬉しいことはありません。